新型MacBookAir、「8年ぶり全面刷新」の衝撃 iPadProの新製品も登場、買うならどっち?

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12.9インチモデルはノートPCと交互にタイプしても、ほとんど違和感なく文書の生産性も高いと感じられた。応答性の高さ、パフォーマンスはMacBook Air以上かもしれない(筆者撮影)

装着方法も変化し、iPad背面全体にマグネットで吸着し、液晶面とともにカバーするブックカバーのような形式となった。iPad Proを固定する角度が2種類から選べるのも良いニュースだ。

通信機能を内蔵できる点や、業界トップクラスの画質を誇るiPhoneの最新版と同じ画質のカメラを内蔵することなどを考えると、今後はiPad Proを使って外出先での仕事をこなしたいと考える人の割合は確実に増える。

iPad ProにはUSB Type Cコネクタが採用された。Lightningは廃止に。Apple Pencilはワイヤレス充電となった(筆者撮影)

なお、価格は内蔵するストレージ容量やセルラーモデムの有無で大きな幅があるが、11インチモデルは8万9800円、12.9インチモデルは11万1800円から。Smart Keyboardは11インチモデル用が1万9800円。12.9インチ用が2万2800円、Apple Pencilは1万4500円である。

堅実なMacと、未来を見据えたiPad Pro

一面的には、アップル製品内でのカニバリゼーションとみることもできるが、iPhoneという極めて強力な製品と共通する基盤の上に構築されるiPadファミリに”パソコン利用者の一部”を引き込むことができれば、”パーソナルコンピュータ”というジャンルそのものを変え、さらなる成長軸に据えることが可能になるかもしれない。

MacBook Airという人気商品をバランス良く更新した上で、パーソナルコンピューティングという領域での新しい挑戦はiPad Proで積極的に行うという姿勢を示しているようにも思えた。

筆者のように文字を中心に扱う職業であればMacBook Air(あるいは他のモバイル型ノートPC)を選ぶことになるだろうが、これからコンピュータを仕事道具として使っていくスマートデバイス世代は、あるいはiPad Proのような製品が、ビジネスツールの基本となっていくのかも知れない。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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