新型「ラングラー」でジープファン激増なるか 昨年は1万台超え達成、今年は1万2000台狙う

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新型ラングラーにも一目見て「ラングラー」と分かるデザインは継承されている(撮影:今祥雄)

ジープエクステリアデザインマネージャーのクリス・ピシテリ氏によると、新型ラングラーは、75年間培ってきた四輪駆動のオフロードというアイコンを保ちつつも、モダンでプレミアム感を重視した仕上がりにしたという。旧型ラングラーに比べ、日常使いを意識して設計されている。

ジープは日本市場でここ数年、目覚ましい成長を見せている。2018年の販売台数は、昨年の1万台を大きく超える1万2000台を見込む。特筆すべきは、日本ではジープ顧客のうち約4割がラングラーを選んでおり、ほかの市場でも見られないほどの人気を誇る車種だということだ。1~9月の累計販売台数は約8500台。新型ラングラー効果で上乗せが見込まれることを考慮すれば、目標の12000台は優に超えてくるだろう。 

日本での看板車種刷新に懸ける意気込みについて、FCAジャパンのヘグストロム社長にインタビューした。

新型の価格はやや控えめに設定

――新型ラングラーには、他社が導入している先行車追従機能などは入っていません。そういった機能が近い将来、ジープ車に入ることがあるのでしょうか。

FCAジャパンのポンタス・ヘグストロム社長はスウェーデン出身。スウェーデンのサーブやアメリカのゼネラル・モーターズ(GM)を経て、2008年にフィアットグループ・オートモビールズ・ジャパン社長に就任。2012年から現職(撮影:今祥雄)

今回(自動運転の)レベル2と呼ばれるレベルの機能が入っていないのは、現在開発中だからだ。また、ジープのドライバーは自分で走ることに楽しさを見いだす人が多いので、自動運転などの機能は望まないのではないか。ただもちろん、先日発表した5カ年計画の中で、ジープの電気自動車やLevel3の自動運転の実現について触れられている。次期型のラングラーには、入ってくる可能性もある。

――今年に入りラングラーの販売価格を少しずつ上げてきました。新型の価格はどのように決めたのですか。
  旧型よりは高いが、競合車の価格や新機能の内容を見ながら決めた。日本の顧客は先進機能など非常に高いスペックを望む傾向があるため、ほかの地域よりは少し高めになる。しかし、ラングラーは唯一無二の存在なので競合が少なく、むしろ、もう少し高く設定してもいいくらいだが、やや控えめに設定したと言ってもいい。

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