「ゴーゴーカレー」濃厚ルーとカツの快進劇 「金沢カレー」とはどのようなものなのか

拡大
縮小

ちなみに、アメリカの店舗における価格は日本と同じ程度で、7〜8ドルに設定している。ニューヨークなどアメリカの都市部はそもそも物価が高いことや、特にマンハッタンでは日本の食事はラーメンでも10ドル以上が当たり前であることを考えると、かなり手の届きやすい価格だと言えるだろう。

ダイエットが気になる女性に敬遠されがち?

一方で国内では近年、70〜80店舗を上下しているようだ。客数については、実際の数字は言えないとのことだが、店舗平均で数百名に上る。特に金沢駅や秋葉原などが繁盛店だ。

カレーそれぞれのサイズや、トッピングを選ぶことができる(編集部撮影)

どのような客層が訪れるのだろうか。アプリ会員の構成費をみると、男性が圧倒的に多く、なかでも20〜40代がメインゾーンだ。これは、金沢カレーやゴーゴーカレーのイメージによるものだろう。カツがのっており、見た目にボリューム感があるため、ダイエットが気になる女性に敬遠されがちなのだ。サイズやトッピングを選べることがもっと広まれば、女性の利用も増えるかもしれない。

来客数が安定している理由として、イメージ戦略が功を奏していることもあるが、客にとって、価格と味やボリュームのバランスがとれていることが挙げられる。実際に試食をしてみると、55時間寝かせたこだわりのルーは、「クセになる味」をうたっているとおり、甘いなかにもスパイスが効いた特徴的な味わいだ。店舗で揚げるカツも、衣がサクサクとして肉がやわらかく、かなりの大きさだが食べられてしまう。お得感のある価格に抑えながら、食材もできるだけこだわっているようだ。

「カツは厳選した肉を手仕込みしており、パン粉やソースはオリジナルブレンドです」(新村氏)

ゴーゴーカレー大手町日本ビルパークの店内。店舗の中では広めだ(編集部撮影)
次ページ55周年記念のコラボ依頼が増加
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT