今週末から10月。本格的な秋の到来だ。日を追うごとに気温が下がっていく中、温かい食べ物の需要が高まっていく。その1つがカレーライス。カレールーとジャガイモ、ニンジン、タマネギなどの野菜や豚や牛、鶏などの肉、それとコメ。材料はすぐにスーパーで手に入り、自宅で手軽に作りやすい料理である。
自宅で作るカレーライスに欠かせないのがカレールーだ。辛口、中辛、甘口。スーパーの売り場には、これまでの定番品に加えて「健康志向」「高価格帯商品」「本場インド」など、さまざまな名称と種類のインスタントカレールーが並んでいる。大型スーパーなら100点以上の品ぞろえを誇る店舗もある。
筆者は5000万人規模の消費者購買情報を基にした全国標準データベース「True Data」を使って、主要な全国のスーパーマーケットのPOSデータを基に、カレールーの月ごとの売れ行きを調べてみた。1店当たりの売上点数は例年、秋から春にかけて需要が右肩上がりで伸びる傾向がある。
そのうち、メーカー・ブランド別に売れ筋となっている商品はいったい何だろうか。筆者は同じく「True Data」を使って市販インスタントカレールーの売れ行き上位100商品を調べてみた。販売個数別のシェアに加えて、100万人がスーパーマーケットに入店したとして、その100万人単位における売上金額、また平均単価も調べ、ブランド・商品別にランキングにした。いわゆるレトルトカレーは含まない。
あくまでスーパーが対象でコンビニエンスストアやドラッグストアなどの売れ行きは含まないため、一般家庭向けの傾向が強く打ち出されていることを付け加えておきたい。一部、カレーうどん用を想定したカレールーはランキング対象とした。
ハウス食品の上位4商品で3割強のシェア
上位はハウス食品が独占した。1位は「バーモントカレー 中辛 230g」(購入シェア11.49%)、2位「バーモントカレー 甘口 230g」(同10.67%)とバーモントカレーがワンツーフィニッシュ。3位「ジャワカレー 中辛 185g」(同6.36%)、4位「こくまろカレー 中辛 140g」(同5.86%)と上位4商品だけで全体の3割強を占める。
5位にヱスビー食品の「ゴールデンカレー 中辛 198g」(同4.54%)、6位に江崎グリコ「プレミアム熟カレー 中辛 160g」がそれぞれランクインしたものの、ハウス食品の圧倒的な強さが数字上も裏付けされている。
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