韓国馬が地元G1で日本馬にボロ負けする理由

競馬の「日韓対決」は日本が韓国に「圧勝」

しかし、気になったのは韓国の競馬ファンのスタンスだ。「コリアカップデー」にソウル競馬場を訪れた観客数はナイター開催の効果もあった第1回が4万4000人、通常の時間帯に戻った昨年と今年が3万9000人と、競馬熱が冷めた感じかのような「安値安定状態」が続く。

全国に30カ所ある場外馬券売り場など含めた総参加人数は第1回が12万4000人だったのに対し、昨年が11万7000人、今年が11万4000人と2年前と比較すると1万人も減っている。これは政権が代わって、ギャンブルに対する風当たりが強くなっている影響もあるが、国際レースとしてのワクワク感を、いまいち感じていない証左かもしれない。

家族連れのためのファミリーゾーン。韓国馬事会の提唱するレッツランパーク構想の一環だ(筆者撮影)

レースはどれもそれなりに迫力があり、ゴール前はベテランファンの勇ましい声が聞こえていた。1コーナー付近はKRAが提唱する「レッツランパーク」にふさわしくファミリー、ヤングゾーンになっており、家族連れも目立ったが、残念なことに「特別な日」という雰囲気までは伝わってこなかった。もしかすると、コリアカップデーでいちばん盛り上がったのはKポップアイドル「宇宙少女」がパドックで歌とダンスを披露したときかもしれない。

最も売れたのは、平場の最終レース 格など関係ない

実際に8Rコリアスプリント、9Rコリアカップを含めた後半4レースの売り上げをみると、おもしろい数字が浮かんだ。まず1着賞金340万円の7R(8頭立て)の売り上げは、円換算にすると約4億6000万円。一方で1着賞金3990万円、国際競走として華やかなはずの8R(13頭立て)は約4億円にすぎず、メインの9R(14頭立て)も1着賞金5700万円にもかかわらず、約5億1000万円と多頭数にもかかわらず低調だった。

ところがどっこい。1着賞金220万円の10R(11頭立て)がなんと約6億円と、頭数もメンバーも平凡な平場の最終レースがいちばん売れているのだ。実は韓国国内ではテレビコマーシャルでギャンブルの告知、宣伝が流せないため、コリアカップデーの周知が徹底できていない面もあるだろう。しかし、悲しいかな、これが現実だ。ドライというか「知らない馬が走るレースに手を出したくない」、というのがきっと韓国競馬ファンの気質なのだろう。いずれにしろレースの「格」などに関係なく、馬券を買っていることがわかる。

それと、もう一点。韓国ギャンブラーの傾向として顕著と思えるのが「強い者は強い」という、当然の考え方だ。

レース前は「日本馬ロンドンタウンの力は認めても、地元韓国馬に対し、判官贔屓のような票がもっと入るのではと淡い期待を抱いていた」。だが当たらなくてもいいからという「応援馬券」はほとんどなかった。メイン競走での今回の韓国代表は総勢10頭。同国の聯合通信によると「過去最強」の触れ込みだった。その中には韓国で種牡馬入りしたアドマイヤドン産駒で安定感のあるチョンジストーム、4連勝中のチョンダムドッキ、これも下級条件を4連勝し、最終的に15馬身差の2着に入るトルコンといった馬がスタンバイしていたが、ファンの関心はロンドンタウンに集中した。

パドックでは「イワタ!」と韓国人からも日本の岩田騎手に熱い声援が飛んだ。アンチ派はほとんど不在のようで最終的に単勝オッズは1.7倍だったが、直前まで1.1倍と表示されたまま。岩田騎手も「パドックでオッズを見たらオレの馬のとこだけ色が違った。すんごい人気だった」とおどけたものだった。

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