富裕層が熱心に通わせる「英語保育園」の現在 英語は当たり前、中国語・プログラミングまで

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次は、世田谷区にあるアメリカ式プリスクールの例です。

駒澤大学の近くにあるネスインターナショナルスクール駒沢校では、アメリカの「ファースト・ラーニング」をベースとした教育システムで、子どもの発達段階に応じたプログラムを運営しています。代表は櫛谷泰輔氏が務めています。駒沢校以外にも今年の10月に横浜たまプラーザ校、12月にお台場有明校が新規オープンする予定です。

外国人講師との授業風景(写真:ネスインターナショナル提供)

もともと英会話事業や留学事業を展開する会社が運営しているということで、特に日本人の子どもへの英語教育には力を入れている印象です。

ここもさまざまな国籍の先生が、ミュージック&ムーブメント、アート、ドラマチックプレイなどの楽しいアクティビティを通じて英語で保育をしていました。

教室にはカメラを2台設置してあり、オンタイムで保護者が我が子をスマホで見ることができるサービスや日々の報告などもアプリで簡単にチェックできるシステムは、子育て中の多忙な親にも喜ばれそうです。食事も無添加のものを提供し、アレルギー対応も厳しく管理をしていました。

今回、年中・年長の子どもを対象としたプログラミングの授業を見学しました。ロボットの動きを指示するという内容です。

ロボットがどう動くのかを学ぶ授業も展開していた(写真:ネスインターナショナル提供)

先生の説明はもちろん英語オンリーなのですが、遊びながら色の付いたシールを貼ったりするなど楽しげに子どもは次々と基礎を習得していきます。我々大人にとっては頭の痛い「英語」「プログラミング」をノーストレスで自分のものにできるのが、この時期に学ばせる魅力ではないでしょうか。

保護者からの声として、「レゴロボットのプログラミングやサイエンスを通じ思考力や判断力の形成がされていると思います。学んできた英語を教えてくれたり、『これは英語でなんて言うの?』と聞いてきたり。日常生活で英語を意識しているなと思うことが多々あります」(年中・男子の保護者)と特に英語やプログラミングを楽しみながら学べる点が好評なようです。

さらに「送迎の際、ネイティブ講師に英語で聞かれたことに対してすぐに答えられたり、海外旅行先でも積極的にコミュニケーションをとっている姿に成長を感じています」(年中・女子の保護者)という声もありました。

体を使った授業の一コマ(写真:ネスインターナショナル提供)

英語を通じた幼児教育が選ばれている

不確実な時代といわれる中で、クリエイティビティや問題解決能力が問われています。英語やプログラミングも必須スキルと言われている中、富裕層に限らずインターナショナル・プリスクールも選択肢の一つとなるでしょう。

もちろん、こういった英語教育の保育施設は従来型の認可保育園とは異なり、保育料も高いのは事実です。それは独自の授業展開や多国籍の講師の確保といった形で保育園を運営するための費用が多くかかるからです。

少子化の中で、教育にかけるお金の格差も生まれている中、いつどのように子どもたちに能力を身につけるか、コストパフォーマンスや留学の必要性と合わせてこれからも考えていく必要があります。

大川 彰一 留学ソムリエ 代表取締役

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おおかわ しょういち / Shoichi Okawa

日本認定留学カウンセラー協会幹事、TAFE Queensland駐日代表。1970年京都市生まれ。セールス&マーケティングに約10年間携わり、カナダに渡航。帰国後、留学カウンセラーとして4年間で約1000名以上の留学やワーキングホリデーに関わる。その後、米国の教育系NPOのアジア統括ディレクターとして約6年間、グローバル人材育成に尽力。海外インターンシップを大学の単位認定科目としての導入に成功、東北復興プロジェクト、アジアの国際協力プログラム開発にも携わる。現在は「留学ソムリエ®︎」として国際教育事業コンサルティングや留学の情報を発信。留学ソムリエの詳細はHPFacebookから。著書に『オトナ留学のススメ』(辰巳出版)。

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