日産自動車「ノート」とトヨタ自動車「アクア」が激しいデッドヒートを繰り広げている。
残り3カ月でどちらが競り勝つか
日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、今年1~9月にノートは約10万8800台、アクアは約9万6900台を売り、乗用車ブランド通称名別新車販売ランキング(軽自動車除く)のトップを競っている。残り3カ月でアクアがノートを月平均で4000台ずつ上回らなければ勝てないが、トヨタ販売店がすさまじい底力を出して逆転する可能性がないとは言い切れない段階だ。
ノート、アクアともに5ナンバーサイズのコンパクトハッチバックで、方式こそ違うがハイブリッド車(ノートは非ハイブリッド車も設定有)という共通項を持っている。また、アクアは2011年、ノートは2012年に現行2代目が販売開始しており、どちらも登場から時間が経過しているというのも似通ったポイントだ。
アクアは2011年12月に販売がスタート。2009年に登場した3代目「プリウス」が1800ccとなり、ボディサイズもさらに拡大されたことを受け、コンパクトなハイブリッド車のポジションを補完すべくリリースされた。日本国外では「プリウスc」という名前で販売されていることからもわかるとおり、プリウスファミリーの一員となっている。こちらはパワートレインの変更こそないものの、一部改良やマイナーチェンジを重ねて商品力をキープし続けている。
このようにアクアがデビューからコンスタントに販売台数ランキングの上位に位置していたのに対し、ノートはベスト10圏内に入るものの、トップ争いをするまでの人気車種ではないという状況が続いていた。この状況が一変するきっかけとなったのが、2016年11月のマイナーチェンジで追加投入された「e-POWER」の存在だった。電気自動車であるリーフで培った電動車の技術を投入し、エンジンで発電しながらモーターで駆動する、日産いわく「電気自動車のまったく新しいカタチ」をうたったe-POWERは瞬く間に人気車種となり、2016年10月度は30位だった販売台数が翌月は一気にトップに躍り出るほどのヒット作となった。
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