「育児と仕事の両立」に若手が不安を持つワケ 自力で乗り切るしかないのだが…

「選ぶ」ことは大変なこと
今回のテーマは「選択」です。人は一生の中で、複数の選択肢の中からひとつに決めるという判断を数え切れないぐらい行います。判断や意思決定という行為はとても精神的なエネルギーを使うことが知られており、ある個人が判断を長時間繰り返した場合、その後の判断の質が低下するようです。これは「決断疲れ」と呼ばれています。

重要な判断をするための精神エネルギーを確保しておくために、アップルのスティーブ・ジョブズやフェイスブックのマーク・ザッカーバーグは毎日同じ服を着ているというのも有名な話です。私が昔所属していた会社の先輩も、一緒に行ったお昼ご飯がブュッフェだったときに、「人生でこんなに選ぶものがあるのに、お昼ご飯を選ぶなんて面倒くさい……プロがあつらえたものをそのまま食べたい」とか物憂げに言っていたのも思い出します。ともかく、物事を選択するということは大変なことなのです。