あなたが知らない中国人のニュース閲覧事情 ユーザー1.5億超のアプリの裏側を探る
秦:ユーザーがアプリを起動してから閉じるまでの行動を細かく収集し、5秒でユーザーの興味を算出、行動によって中身をすぐ変えています。この人は朝に政治のニュースを見て、夜は動物の動画を見ているというのも考えているようですね。Push通知も工夫していて、一級都市は忙しいユーザーが多く寝る時間が遅いため、二級都市のユーザーとPushの時間を変えていたりもします。
――Push通知ではどんな記事が来ますか?
秦:今まで受け取ったのは固定枠にあるようなちゃんとしたニュースですね。国にまつわるニュースが多いと思います。安倍政権やトランプ政権の話もよく来ます。もしかしたら私がよく海外ニュースを見ているからかも。
日本より長い見出しや、「釣り見出し」も多い
――アルゴリズムの精度は
周:使っていても感じますが、そこまで高くないと思います。データも膨大ですし、初級段階では。ただヒットしそうなニュースというのは見出しをとても工夫していますね。日本よりも長く「釣り見出し」も多いです。「これは見ないと損です」と書いてあるものもあります。
――動画はどんな内容のものが?
秦:えげつないものも多いですね(笑)。YouTuberみたいな人もたくさんいます。前に流行したのが電気ドリルにトウモロコシを刺して食べる動画。真似する人もたくさんいました。
周:私はペット動画をよく見ます。あとはゲーム実況のライブ配信を短くまとめた動画も。ゲーム実況は人気で専用のプラットフォームもあるくらいです。ライブ配信では行き過ぎる内容もあって、規制が厳しくなり登録制になりました。テキストは機械で審査するのですが、動画は人が審査しているそうです。