キレる寸前で踏みとどまれる人の3つの習慣

「自分都合の不機嫌」を子どもにぶつける前に

三山さんはどちらに進む可能性もありましたが、よい方に進むことができました。たった1回の深呼吸のおかげで、キレるかキレないかの瀬戸際、そのギリギリの瞬間をうまく乗り越えることができたのです。

イライラをぶつけそうな瞬間の対応方法3つ

実は三山さんは以前、私の講演を聴いてくれた方です。そのとき、私は子どもにイライラをぶつけそうな瞬間の対応方法について話をしました。「深呼吸」「無理矢理スマイル」「言い聞かせ」の3つです。

三山さんはこの中の深呼吸を実行したわけです。こういうとき、深呼吸は本当に効果的です。自分がイライラしていると気づいたら、その瞬間に取りあえず、胸いっぱいに息を吸い込んでみましょう(胸式深呼吸)。これだけで少し落ち着くことができます。

胸いっぱいに吸い込んだら、ほんの少しの間、息を止めてみましょう。ヨガではこれをクンバクと呼んでいます。それからゆっくり長く吐きます。この深呼吸を1回やるだけで、イライラに飲み込まれたままキレることを回避できます。

できたら、腹式深呼吸をするといいのですが、イライラしてキレそうだという瞬間にいきなり腹式深呼吸をするというのは、実際はかなり難しいです。ですから、まずは取りあえず胸いっぱいに息を吸い込んで胸式深呼吸をしてください。何回かやって落ち着いたら腹式深呼吸に切り替えればさらに効果的です。

ただし、日頃あまり意識して深呼吸をしたことがない人は、胸いっぱいに息を吸い込むこと自体に慣れていませんので、深呼吸をしたつもりでも意外と浅いものになってしまいます。ですから、日頃から深呼吸することに慣れておきましょう。

仕事の途中でちょっと疲れを感じたとき、スマホを見続けて前屈みの状態が続いたとき、ストレスがたまっていると感じたときなどには、必ず呼吸が浅くなっています。こういうとき深呼吸をしてみましょう。胸式と腹式の両方ともやってみるといいですね。これが日常の習慣になってくれば、気持ちにゆとりが出てきます。特にいつも追いまくられているように感じている人は、ぜひやってみてください。

次に、「無理矢理スマイル」という方法を紹介します。これは、イラッとしたことに気づいた瞬間に、口角を思い切り上げて無理矢理笑顔になる方法です。つまり、作り笑いです。

東京大学教授で脳研究者の池谷裕二教授によると、楽しくないときでも口角を上げて笑顔をつくると、ドーパミン神経に変化が起こるそうです。これは、快感、心地よさ、幸せ、楽しさなどをつかさどる神経で、これによって脳は「自分は今幸せなんだ」と勘違いして、本当に幸せな気分になるそうです。つまり、私たちは普通「楽しいから笑顔になる」と考えていますが、「笑顔になるから楽しくなる」ということも大いにあるということなのです。

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