キレる寸前で踏みとどまれる人の3つの習慣

「自分都合の不機嫌」を子どもにぶつける前に

皆さんの家庭でも、時にこういうことが起こるのではないでしょうか? 大人がストレスをいっぱい抱えてキレる準備ができているときに、子どもはこういうことをしでかすものです。こういうときどう振る舞えばいいのでしょうか? もちろん、みんな頭ではわかっています。でも、実際に自分の感情をマネジメントして、取るべき行動ができる人は少ないです。

実は、本当にすばらしいことに、このとき三山さんはキレて浩介君をしかりつけるという安易な道に進みませんでした。三山さんは、クリスマスリースが砕け散るのを見てイラッとしたのですが、キレそうな瞬間に自分の感情に気がつきました。そして、ここで深呼吸をしたのです。胸いっぱいに息を吸い込んで、ゆっくり吐くことで少し気持ちが落ち着きました。それから、「大丈夫? ケガしなかった? びっくりしたね。さあ、一緒に片づけよう」と言ったのです。ギリギリのところで、持ちこたえたわけです。

お父さんの振る舞いから息子が学んだもの

浩介君は、「しまった」と思って緊張したはずですが、三山さんの言葉を聞いて安心したことでしょう。私は、この出来事によって浩介君はお父さんのことをますます好きになったと思います。尊敬する気持ちも育ったでしょう。そして、誰かが失敗したり物を壊したりしたとき、どういう振る舞いをすればいいかということも学んだはずです。兄弟や友達がそういう状況に陥ったとき、浩介君は今回のお父さんのような振る舞いができる可能性が高まったと思います。

この反対に、もしこのとき三山さんが「何やってるんだ! ドアを閉めるときは静かにって何度言ったらわかるんだ。見てみろ! リースが粉々になっちゃったじゃないか。本当にお前はいつもやることが乱暴なんだよ」と言っていたらどうなっていたでしょうか。もちろん、浩介君の楽しい気持ちは台なしになっていたはずです。

「今日は待ちに待った土曜日、作りかけのブロックをお父さんと一緒に完成させたいな。その後、大好きなアニメを見よう。お昼は何かな? お父さんと妹とピザ屋に行けたらいいな」などと思ってわくわくしていたかもしれないのに、すべてが台なしになっていたことでしょう。

そして、ストレスをため込んだ浩介君は、その後、妹に意地悪をしたかもしれませんし、いつもはかわいがっているペットの犬を蹴ったかもしれません。自転車に乗って危ない運転をしたかもしれませんし、2階のベランダから身を乗り出して落ちそうになったかもしれません。

こういうとき、子どもは危険なことをしてしまうことがよくあるのです。宿題なんかやる気になるはずもなく、自分のベッドに潜り込んで昼まで寝てしまったかもしれません。何がどうなるか予測はできませんが、お父さんのことが大好きだった気持ちに、ちょっとしたヒビが入ってしまうのは確かです。

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