日本と北朝鮮「大学生14人」の交流に見た現実 平壌に約1週間滞在した堀潤氏がリポート

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意見交換会を終えて、朝鮮の学生は、「まずは謝罪をして、個々人が市民同士でつながって、そこから国同士でつながっていきましょう」「世界を学校に例えたら、日本と朝鮮はクラスメート。眼の前のことだけでなく、まわりのことを考えよう」と話しました。また、「謝罪が必要」という話に関して、平壌の学生から、「友人の日本に対する深い憎しみに触れて、友達ながら悲しい気持ちになった」との話もありました。

また、3日間の交流を通しての感想として、平壌の学生は、「お互いに国交正常化のために頑張ろうと決心した。忘れないでこれからも頑張ろう」「楽しかった。日本語の勉強にもなった。次いつ会えるのかわからないけれど、私たちが頑張ればその日は必ず来るでしょう。今まで教材だけで勉強していて日本語に対して不安だったけれど、3日目にはいろいろな意見を交わすことができて楽しかった」と話してくれました。

日本からの学生は、「それぞれ違いがあって、それを知れたのが自分のなかで大きい経験。それぞれの国の大学生が将来的に交流できるように、日本の大学生としてこれからすべきことがあると思う」と話していました。

違いがあるのは当然(写真:日本国際ボランティアセンター(JVC))

意見交換に参加した平和研究者の先生が、「信頼関係を築くにはまずは自分が得ている情報が本当に正しいのか考える」と話されていた言葉が印象に残っています。違いがあるのは当然。でも、違いを受け止めて乗り越えることは簡単ではありません。学生たちが自分のできることを見つけてほしいと思います。

顔を合わせる機会がないとイメージはエスカレートする

:昨年(2017年)、JVCの皆さんとパレスチナを訪問した時に、「早く平和が訪れるといいですね」と言うと、JVCの職員の方から「それは誰にとっての平和ですか?」と聞かれました。「平和」は人によって違う。平壌でもそうですよね。

今井:「平壌の人たちは日本との平和の関係を望んでいないのではないか」というイメージもありました。日本の学生も「朝鮮に対して怖いイメージを持っている」と話していましたが、「日本との国交正常化を望んでいるんだ」と知るだけで違う。JVCはさまざまな地で活動していますが、多くの紛争において、「相手は平和を望んでいない」「自分たちを嫌っている」と思うことが多くあります。直接顔を合わせられる機会がなければないほど、イメージはエスカレートします。敵対心をあおるような宣伝もあり、「仲良くできない」「戦わなければいけない」と感じてしまいます。

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