まさにすさまじいスピードで新しい技術が普及するわけです。さらに数のそのすごさは
カトリック教徒13億人
サッカーファン35億人(ただしこれには150年を要した)
FBユーザー20億人(20年)
もう比較にならない規模とスピードで拡大しており、われわれの生活を巻き込んでいる。今やアメリカ成人男性の67%が毎日何らかの形でFBに参加していると言われており、日本人も似たようなものでしょう。
もはや「単なる巨大IT企業」では片づけられない
そして、これらの企業に共通している点が1つあります。
彼らの資源は無料で入る皆さんの個人情報です。つまり原材料費はタダ同然。
FB20億人のユーザーは誰に頼まれたわけでもなく、喜んで自分のプライベートをFBにタダで売り渡しています。中には子供の写真まで喜んで載せちゃっている人まで世界中にはたくさんいます。彼らはこれを使い、AI(人工知能)を使ってターゲット広告を打って大儲けをしていますから、原価タダ、と言っていい。
皆さんは喜々としてFBにプライベートをさらし、「いいね!」ボタンを平気で押しているでしょうが、この分野の専門家(心理計量学と言う)であるマイケル・コジンスキー博士(スタンフォード大学)の研究によれば、あなたがFBで68回いいね、を押しただけで95%の確率でその人の国籍を当てられ、さらに90%の確率でその人の性的志向まで当てられる、というのです。
もっと言うと150回の「いいね!」ボタンを押すとAIは配偶者よりその本人を理解することができ、300回に達すると本人も気が付いていないような性格やどのような嗜好かを当てられる、というのですから、これはもう笑っている場合ではありません。
実際にケンブリッジ・アナリティカ社はこの手法を使ってブレグジット(イギリスのEU離脱)の投票操作をしたことが暴露されていますし、アメリカのドナルド・トランプ大統領の選挙にも関与した、と言われています(コジンスキー博士は自らの関与は否定したが、勧誘された事実は認めた)。
これはあくまでも一例ですが、こんな会社がこの10年間に生まれてしまっているわけです。もはや、単なるIT企業ではなくすべての情報をコントロールする巨大な秘密結社のような会社で、われわれの生活に対するその影響は計りしれない。その結果、もはや人間がやる仕事はほとんどないのです。しかもそのスピードは皆さんの想像よりもはるかに速い。
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