「四季報の達人」が教える10倍株探しの4条件

「分厚く、細かい」四季報はどこを読むべきか

膨大な情報量の『会社四季報』も、読むべきポイントがわかれば怖くありません(撮影:梅谷秀司)
『会社四季報』と言えば、「企業を調べる辞書」というのが多くの人の印象ではないでしょうか。実際、毎号2000ページを超えの厚さ。この辞書のような本を毎号、毎号通読する人たちがいます。その1人が渡部清二氏です。氏は20年以上、『会社四季報』を長編小説のように読み続けている達人。「会社四季報オンライン」で「四季報読破邁進中」を連載し、『インベスターZ』の作者、三田紀房氏の公式サイトでは「世界一『四季報』を愛する男」と紹介されています。
渡部氏の初めての著書『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』では、「お宝株」「大化け株」を見つけるノウハウを解説しています。知っていればパラパラめくって見ていくだけで「気づき」につながる「4条件」を解説してもらいました。

2016年の相場は「1998年にそっくり」だった

前回、『会社四季報』(以下、四季報と呼ぶ)を最初から最後まで、およそ2000ページすべて読む“四季報読破”で出会った10倍株について、お話しした。今回は、四季報読破を通じて見つけた「10倍株の見つけ方・探し方」について解説したい。

『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』は、8万部のベストセラーになっている(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

不思議なものだが、四季報完全読破を続けていると、ふとした瞬間、過去の「あのときに似ているな」と感じることがある。2016年の株式相場を見ていて、「1998年にそっくりだ」と感じたことが、10倍株を探すポイントを見つけるきっかけとなった。

では、1998年と2016年の何が似ていたのか。まずは共通点としてあげられるのが超低金利である。

1998年、日本の10年国債金利は1619年イタリア・ジェノバでつけた史上最低金利の1.125%を下回り、さらに0.7%割れまで急低下した。これはおよそ400年ぶりに史上最低記録を更新した瞬間だった。

一方、2016年は日銀が金融市場初のマイナス金利を導入した年であり、どちらも歴史的な出来事、という点で共通している。

続いての共通点はデフレである。デフレは簡単にいうと物価がマイナスになることだが、1998年は前年に消費税引き上げがあったこともあり、消費者物価指数は戦後はじめてマイナスに突入した。戦後はじめての出来事だったため、新聞などでデフレの定義が解説されたほどだった。

その後、マクドナルドが店舗と曜日限定で、当時130円だったハンバーガーを65円にするテスト販売をスタート。麒麟麦酒(キリンビール)もビールより価格が安い発泡酒「麒麟淡麗〈生〉」を発売するなど、デフレが本格化していった。

同様に、2016年も2014年に消費税が8%に引き上げられたことで景気が悪化、デフレ傾向が加速し、消費者物価指数は4年ぶりにマイナスに転落した。

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