9月5日に配信した『役員報酬が高い』上場企業経営者トップ500には、多くの関心が寄せられた。
一般的なサラリーマンの生涯給料の何倍もの額をたった1年で稼ぐ役員の多さに、驚いた読者も多いだろう。ただ、上場企業役員ともなれば、役員報酬以外にも大きな収入源がある。自社などの保有株による配当収入だ。
そこで3700社・4万人超の上場企業役員の最新人事データを収録している東洋経済新報社『役員四季報』および『大株主調査』のデータを用い、役員報酬1億円超の上場企業役員の中で「配当を含めた収入」が高い上場企業役員トップ500人をランキングで紹介する。
今回の集計対象は、2017年5月~2018年4月に本決算を迎え、1億円を超える役員報酬を得た役員を有価証券報告書で開示した上場企業だ。
本ランキングの上位に名を連ねた面々が、「『役員報酬が高い』上場企業経営者トップ500」のそれとは異なる点に注目されたい。
上位にはオーナー経営者がずらり
上場会社で最も稼いだ経営者は、ソフトバンクの孫正義氏だ。孫氏の配当含む収入の総額は103億1000万円となった。役員報酬ランキングでは403位の1.37億円だったが、配当収入が101億7300万円あり、2位以下を突き放している。なお、孫氏は「2011年度から引退するまでのソフトバンクグループ代表としての報酬全額」を寄付し、東日本大震災の震災遺児、およびその他多くの遺児などを支援すると発表している。
2位はファーストリテイリングの柳井正氏で82億8500万円。柳井氏も役員報酬ランキングでは114位だが、配当収入が80億円を超え2位につけている。なお、両社共に1994年7月上場で、孫氏と柳井氏は個人的な親交が深いことでも知られる。
本ランキングでは創業(家)社長が多くランクインしているが、有名どころでは9位のトヨタ自動車・豊田章男社長(14億2500万円)や39位のエイチ・アイ・エスの澤田秀雄社長(6億6300万円)などがいる。
また、経営者の親族や資産管理会社が大株主になっている企業も少なくなく、一族単位で見るとさらに大きい配当金を得ているケースもありそうだ。
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