今年もあとわずか。街ではイルミネーションが輝き、セール商戦も始まる。年末から年明けにかけてはクリスマスプレゼントやお年玉も含めて、何かと支出が増える季節だ。出費が増える時期だからこそ、給料が高い企業でバリバリ働くサラリーマンの姿を見て、憧れを抱くビジネスパーソンも多いのではないか。
東洋経済オンラインでは、『会社四季報』の本社所在地データを使い、上場企業を全国7地域に分け最新の平均年収ランキングを作成した。まずは、東京都に本社を置く会社で年収が高い上位500社ランキングをお伝えする。東京に本社のある上場企業は1748社。1000万円を超える会社は52社だった。また、トップ30位を千代田区、港区、中央区の都心3区に本社のある会社が占める結果となった。
ランキングでは、前年からの増減額を併載している。年功序列賃金が残されている日本では、平均年齢により年収が大きく左右されるので、平均年齢もランキングに加えている。持ち株会社体制の会社も多いが、一般に管理部門の従業員のみが所属することが多く、事業会社部門の平均年収に比べ高くなる。そこで、当該企業を見分けられるように、持ち株会社の値を用いている場合は、「純」のマークを付した。
各企業の平均年収と年齢は、2016年8月期から2017年7月期の有価証券報告書に記載された単体のデータを使っている。単体の従業員数が20名に満たない場合や、平均年収が有価証券報告書に開示されていない会社は対象外にしている。調査時点を合わせるため、本社所在地は、『会社四季報』2017年4集調査時点のものとした。
トップ5はM&A助言会社と民放キー局が占める
ランキング1位はGCAで、平均年収は2139万円。M&Aの助言を行う企業で、日本とアメリカ、ヨーロッパの3局体制をとる。昨年と比べると14万円の減少となったが、それでも全上場企業で唯一、2000万円を超えた。前回調査では667万円増加させて、一気にランキングの2位に駆け上がったが、その好調を維持してトップを奪取した。
2位にもM&A助言を本業とする、M&Aキャピタルパートナーズが入った。昨年に比べて348万円の減少は大きくみえるが、依然として1900万円を超える。従業員の人数は、38名から50名となり約30%増加。平均年齢は31.1歳と若く、平均勤続年数も2.99年にとどまる。同社は事業承継目的のM&Aに力を入れていて、中小企業のオーナーの高齢化が進んでいる現状を考えると、まだまだニーズが高まることが予想される。
3位にはTBSホールディングスがランクイン、前年に比べて171万円の増加だった。セグメント別にみると、不動産セグメントで安定収益を出すほか、2017年3月期はリオデジャネイロ・オリンピックや人気を集めたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などにより、放送セグメントも好調だった。TBSホールディングスのように民放キー局は、依然として平均年収の高い業界の上位に君臨する。ただし、各社とも持ち株会社化を進めているため、少数の従業員のみの平均値を開示しているほか、平均年齢も高い点は、割り引いて考える必要がある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら