前澤社長も愛する「月」を英語で楽しむヒント 月旅行はまさに、once in a blue moon!

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「太陽」と「月」
sun(太陽)とmoon(月)という単語は、非専門的な文脈においては通常小文字を使用すること
また、その複数形を用いる場合にはかならず、小文字を使用すること

ただし、天文学や関連学問の分野における出版物では、慣習的にこれらの単語が固有名詞として使用されるときには大文字を使用する

『The Chicago Manual of Style』(The 16th Edition)筆者訳

「月」や「太陽」だって

なんと、sunmoonは基本的に小文字を使用することになっているのです。でも、「月」や「太陽」だって、ほかの恒星や衛星と同様にそれ自体が固有名詞なのではないのでしょうか!?

固有名詞 普通名詞
Mars(火星)
Titan(タイタン、土星の第6衛星)
Tau Ceti(くじら座タウ星)
the moon
the sun太陽
planet(惑星)
satellite(衛星)
star(恒星)
moon衛星
sun恒星

これは、sunmoonという単語に、普通名詞(一般的な物の名前など)としての用法があることが影響しているのかもしれません。

moonという単語には「月」のほかに「衛星」という意味があります。The Chicago Manualで「複数形で使用するとき」と述べられているのは、この普通名詞としての用法を指しています。sunも「太陽」のほかに、「恒星」という意味があるんです。そのせいで、小文字を使うことになってしまったのでしょうか?

もちろん、moonsunという単語を、「衛星」や「恒星」の意味で使用するときに、小文字で書くというのは納得できます。でも、どうして使用する意味によって、大文字と小文字を使い分けしないのでしょうか? 「ホワイトハウス」はthe White Houseと書き、「白い家」はa white houseとするのですから、それと同じなのでは?

この点については、多くの人が納得いかないようで、「これらの単語を『月』や『太陽』の意味で使用するときは、固有名詞なのだから大文字で書くのが筋だ」という声がネーティブの間でもよくあります。実際、The Chicago Manualにあるように、学術文書などでは大文字を使用する慣習があるくらいですから。

とはいえ、ルールはルールですので、仕方がないのですけれどね……。筆者は、個人的には「月」と「太陽」は大文字で書きたい派。教材などでは、しぶしぶ小文字を使っているんですよ。

皆さんも、これからthe moonthe sunと書くときには、この話をちょっと思い出して、どんなふうに書くのか悩んでみてください。To capitalize it or not to capitalize it, that is the question.(大文字にするか否か、それが問題だ)

箱田 勝良 英会話イーオン 教務部 チーフトレーナー

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はこだ かつよし / Katsuyoshi Hakoda

1972年静岡県熱海市生まれ。1995年筑波大学国際関係学類卒業、株式会社イーオン入社。

講師として、これまでに約1万人を教える。スクールの講師を経た後、法人部教務コーディネーターとして、多くの企業の研修カリキュラム企画と講師を担当。楽天の社員の英語力研修も担当した。TOEIC(R)テスト990点満点、実用英語検定1級。

学生時代には1年間の留学以外には海外経験なしで、日本に住み暮らしながら英語力を飛躍的にアップさせた。その自身の経験を基に、現在は教務部のチーフトレーナーとして、イーオン全体の講師の研修やカリキュラム立案に関わる。

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