ハッキリしてほしい、就活中の「クールビズ」 学生を汗だくにする企業のあいまいな指示

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クールビズの問題は男女で異なる。男性は勇気を出してクールビズで行くか、無難にリクルートスーツを着るかの選択の問題だ。ところが、女性の場合は、選択肢がない。クールビズにしたくても、確立した服装がないのだ。

「女性はどうクールビズをしたらいいのかわからない。これは面接官の女性の方もおっしゃっていた」(文系、上位私立大)
「男性はネクタイを外していいと声かけがあるが、女性の第一ボタンは言及がなくてとまどうし、ジャケットを脱いでいいと言われたとしても女性はジャケットを脱ぐのに抵抗がある」(文系、早慶大クラス)
「女性のクールビズの定義が知りたい」(理系、旧帝大クラス)
「クールビズを許可されたものの、女性のクールビズがよくわからないので、結局、いつもと変わらない格好で向かった」(文系、その他国公立大)
「女性のクールビズは男性と違ってはっきりしないし、レディースーツはジャケットを着ないと格好がつかないので、クールビズより私服にして欲しかった」(文系、上位国公立大)

「当日、1社がクールビズ、残りが通常なら・・・」

このように就活生の声を見ていくと、服装に言及するなら、もっと厳密に、具体的に、詳しく指示すべきだと思う。「服装は自由」という相手任せの表現も学生を迷わせる。

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「クールビズでも結構です」もあいまいで、企業の判断基準が見えない。「クールビズ姿でお越しください。私たちもノージャケット、ノーネクタイ、半袖姿で、みなさんと話したいと思っています」などと書けば、企業側の意思は伝わる。服装の指示に限らず、採用PRでは学生に伝わる言葉を選んで欲しい。

ただし学生は、1日に1社だけを訪問するわけではない。1社がクールビズを推奨していても、残りの会社が推奨していなければ、結局はリクルートスーツ姿で1日を過ごすしかない。

今年のような猛暑の中での就活においては、クールビズ推奨を各企業の判断に任せるのではなく、全社共通のルールにするしか実効性はないだろう。経団連は、「6月(5月)~9月はクールビズ期間とする」と、指針の手引きで、もっとハッキリ明文化してみたらどうだろうか。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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