男性管理職の中にも女性が自分になれなれしい口を利くのを容認する人もいます。しかしそれは職場で女性が一人前に扱われなかった時代の習慣です。これからは女性も組織のフルメンバーとして、社会人としてのルールとマナーを守ることが必要になってきます。現実にまだ男尊女卑の感覚を引きずっていて職場の女性からは敬語で話してもらわないと、居心地が悪い、軽んじられているように思うという男性もたくさんいます。
これからは「女性活躍」の掛け声の中で女性の中でも昇進スピードがばらけてきます。同期でもバリバリ業績を上げて管理職に就く女性もいれば、育休後の時短で平社員という人もいます。
そのときに「あの人は同期なのだから」とため口を聞いて親しさを表すのは、女性同士とは言え美しくありません。本人は親しさや親しみを表しているつもりでも、周りはそうは見ません。少なくとも職場では肩書、地位に敬意を払い、敬語・丁寧語で応対すべきです。もちろん昇進した女性のほうも同期の女性だけでなく男性部下にも、地位は下とはいえ基本的に丁寧語で折り目正しく対応すべきです。
男性とは違った「人との付き合い方」
以上が一般的なマナーですが、基本を押さえたうえで、女性は男性とは違った、人との付き合い方もあるのではないかと思います。
たとえば部下に対しては本人たちの意見や希望をこまめに聞く。もちろんそのすべての意見を取り入れ、希望をかなえることはできませんが、聞く姿勢、希望を取り入れようと努力する姿勢を見せることは重要です。すぐには実現しなくても時間が経ってから実現することもあります。
また自分たちのチームが今どんな仕事をしているのか、それは全体の中でどういう意味を持っているか、自分が部下にどのような仕事ぶりを期待しているか、それに対して今の状況はその期待を下回っているか、上回っているかを伝える。部下の自己認識や希望、本人や家族の状況を聞く。
こうしたコミュニケーションは男性だと一杯飲みながら、飲みニケーションの席で、ということになりがちですが、それとは違ったしらふのコミュニケーションをやりやすいのは女性かもしれません。下手に夜、1対1で飲みながら意見を交換すると、あらぬ誤解を受けるかもしれません。周囲からだけでなく相手本人からも。
ではどうするか。たとえば昼間、勤務時間内に時間を取って意見交換をしましょう。ランチタイムでももちろんOKです。日頃からこまめに様子を聞くというのも重要ですが、30分でも1時間でもしっかり時間を取ってまじめに仕事への期待、将来について話す時間は、最低でも1年に2回程度は必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら