女子少年院で暮らす少女の厳しい生活と葛藤

漫画「エスカレーション」が教えてくれること

少年院や女子少年院の子どもたちは、必ずしも幸せな環境ではない暗い影を背負っている(写真:spukkato / PIXTA)

いま、複数のNPOなどと協働して少年院の中にいる子どもたちを支援している。男子少年院もあれば、女子少年院もある。

これまでにいくつかの少年院に伺い「どのような子どもたちが塀の中にいるのか」ということを学ばせていただいている。

2~3年前の私は、少年刑務所と少年院、少年鑑別所の違いも知らなかった。そして、実際に施設の中に入ると、子どもたちとのかかわりを通じて「自分が想像していた子どもたち」とは異なる少年像に出会うことが少なくない。

当記事は、マンガ新聞の提供記事です

各少年院では、個々の少年院の在院者のデータを紹介してくれる。過去何十年にわたる犯した罪の変化としては、他者を傷つけたり、車やバイクで迷惑行為を繰り返したりしていたところから、最近では「特殊詐欺」で少年院に入ることになる子どもたちが多くなっているようだ。

逆にあまり変化していないように見受けられるものがある。それは在院者の家族構成だ。院によって違いはあるが、在院者の3割程度にしか実父母がいない。養育状態が必ずしもよくない両親の場合もあるだろう。

そして、残りの7割の多くがシングルマザーであるという説明が圧倒的に多い。「子どもの貧困」という言葉が社会的に認知をされて久しいが、ここにも貧困状態のなかで成長してきた子どもたちがいた。

私が聞いた範囲で言えば、歯磨きなども教えてもらえず、食事も満足に与えられない。明らかな(またはわかりづらい)障がい特性があっても、適切な療育を受けられず、自分自身が学校や社会生活の中でうまくいかない理由がわからず、言語化もできず、そのうえで愛情を受けて育てられていない。

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