確定拠出年金の商品減は「大チャンス」かも 手数料が安くて良い商品に乗り換えよう

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今回、SBI証券で除外対象となった投資信託・預金・保険商品は、同カテゴリー・同じ運用手法に複数の商品があり、その商品がなくなったとしても、分散効果を損なわれるわけではありません。逆に信託報酬といったコストが高かったり、金利面で同様の商品に劣ると判断されたりしたものが除かれるようなので、運用効率を高めることにつながり、よいことだと思います。

もし今後「企業型」で商品数の削減が行われたら?

また、今回の法改正による商品除外は猶予期間が5年ありますので「すぐ」というわけではありませんが、iDeCoだけではなく企業型においても商品数の多い企業は、こうした商品除外が今後起こりうることは、あらかじめ知っておいたほうがいいでしょう。みなさんがお勤め先のプランで商品ラインナップが35本を超えている場合は、今後同様のご案内が、そう遠くない将来にあると思います。その場合の4つの注意事項を考えてみましょう。

①決められた期日までに手続きを行うこと

既加入者が除外される商品を保有していた場合、その残高を期日までにほかの商品に移し替えなければなりません。さらに毎月の掛け金で購入する商品の一部に除外商品があれば、それらをほかの商品で購入するよう、指示し直す手続きをする必要があります。いずれもスマホやパソコンのWeb画面から簡単に指示することができますが、IDやパスワードがわからなくなっている場合はその再発行手続きから行うこととなりますので、早目に手続することをおすすめします。

②もし、手続きを行わなければどうなるか?

その場合、新規の掛け金は運用指図のないお金として現金またはそのプランで指定がなかった際に預け入れる「指定運用商品」に預け入れとなります。また、除外の段階で残高として残っている資産は、相場に関係なく事務的に現金化され、同様に現金預かりか「指定運用商品」に預け入れされることになります。

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