秋の気分の落ち込み これってうつ病? 「憂鬱な気持ち」と「鬱病」の違い

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一瞬の夢中で予防

現状では、うつ病の治療ですべての人が完治するには至っていない。そのため、単なる気分の落ち込みから、病気への移行を防ぐことが重要になる。

「うつ病に限らず、精神障害を悪化させるのはストレスです。しかし、ストレスの原因を取り除くことは、現代社会では難しい。だからこそ、1日分のストレスをその日のうちに吹き飛ばすことを考えましょう。ポイントは、①おカネがあまりかからない、②用意が簡単、③放っておいても気にならないこと。手軽に楽しめて、一瞬、夢中になると、ストレスはスーッと逃げていきます」(古賀教授)。

ジムに通って汗を流す、あるいは、週末にゴルフやサッカーなどのスポーツを楽しむ人はいるだろう。茶道や華道などの習い事に夢中になっている人もいる。しかし、これらの趣味ではストレスを解消できないと古賀教授は指摘する。

「習い事やスポーツは、道を究めようとすると、それ自体がストレスになります。ストレス解消にならないのです。だから、その日のうちに簡単に取り組めることを探してみてください。アロマでリラックする、ひと品料理を作ってみる、家にすでにある楽器を弾いてみるなど、達成感はないけれど、一瞬、夢中になれるものがいい。スマホと言う人もいると思いますが、スマホの画面から放たれるブルーライトによって、生体リズムが乱れる可能性があり、スマホ依存にも陥りやすいので注意が必要です。身近なもので、ちょっとだけ夢中になれるものを探して、日替わりでいろいろなことを取り入れてみてください」と古賀教授はアドバイスする。

安達 純子 医療ジャーナリスト

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あだち じゅんこ / Junko Adachi

東京生まれ。医療ジャーナリスト。医学ジャーナリスト協会会員。大手企業のOLから転身。フリーランスの雑誌記者としてさまざまなジャンルの取材を行う中で、病気の発生メカニズムに興味を持ち、医療関係の記事の執筆に比重を置くようになった。現在は、先進医療といった最新の医療状況をはじめ、免疫疾患や感染症などに強い関心を持つ一方で、生活習慣病といった身近な病気を対象とした記事を数多く新聞等で連載中。身体に個人差がある中で、その人にとっての健康とはなにか。病気の仕組みはどこまで解明できるのか。また、未知の病気の正体はどこにあるのかなどをテーマに現在取材を進めている。

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