中島翔哉が語る「サッカー日本代表」への胸中 今季も間もなく始動、4年後に向けた未来像

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ポルティモネンセは日本人選手にとっても環境が整えられたクラブだと中島選手は話す(写真:PORTIMONENSE SAD)

ポルティモネンセは、ポルトガルのプリメイラ・リーガでは年齢の若い選手が最も多く、海外からも積極的に選手を集めているチームで、現在7国籍の選手が在籍している。

ブラジル、ポルトガル、ガーナ、ナイジェリア、スペイン、アルゼンチン、日本。

国際的なチームを目指しながらも、クラブには5人の日本語を喋れるスタッフもいることから、将来は、5、6人くらいの日本人選手を連れて来て日本向きのヨーロッパのチームに育てたいという意向がある。

中島翔哉が移籍後すぐにフィットできた理由には、チームメイト・監督・スタッフの人たちが快く受け入れてくれたことも大きい。はじめからプレーしやすい環境だった。

「チーム全体がゴールに直結する動きを90分し続けるので、そこが自分に1番あっている部分なのかなって思います。チームメイトが本当にいいパスをくれることも多かったですし、みんなで協力してとった得点だと思います」

昨シーズンの活躍でビッグクラブへの移籍報道が過熱するなか、ポルティモネンセが設定している移籍金を満額払えるようなクラブはまだ現れていない(8月11日時点)。

中島翔哉は、ヨーロッパでプレーする事によって様々なチャンスを掴みながら、どこのリーグやクラブでプレーしたいという願望より、そのクラブがどういうプレーを志し、自分がしっかりフィット出来るかを大事にしているという。

中島翔哉が描く未来像

ロシアワールドカップ開幕2週間前に行われた東洋経済オンライン編集部主催のTREND CAMPというイベント内で発表された、読者が選ぶ「もっとも期待する選手」(注:5月31日のメンバー選考直前に読者1042人に聞いたアンケート)。

本田圭佑、乾貴士に続く3位に中島翔哉の名前が挙がった。

4年後に向けた中島翔哉の戦いはすでに始まっている(写真:PORTIMONENSE SAD)

ロシアワールドカップを見ていても、もしも中島翔哉がいたらと思う試合、シーンは何度かあった。

左サイドからカットインしてからの右足シュートでゴールを狙う形が十八番であるが、爆発力と攻守両面にわたる献身性をチームに与える事が出来たかもしれない。

日本代表で攻撃のキーマンとして大活躍した乾貴士はワールドカップ後に、2022年のカタールW杯へ向けて「同じポジションに若くて良い選手がいる」と発言をした。名指しこそしなかったが、これは中島を指すと考えても間違いではないだろう。

乾貴士らのゴールだけでは越えられなかったワールドカップベスト16の壁を、4年後は中島翔哉のゴールでベスト8へ導く、そんな未来を期待しながら、1番大切にしているという“サッカーを楽しむ”姿を世界中のサッカーを愛する人々に届けてほしい。

(文中敬称略)

池田 鉄平 ライター・編集者

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いけだ てっぺい / Teppei Ikeda

Jリーグ、国内、外資系のスポーツメーカー勤務を経て、ウェブメディアを中心に活動。音楽一家で育ち、アーティストとしてインディーズでアルバムリリースも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行っている。

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