日経平均は続落、日米通商協議を前に様子見 一時はプラス圏に浮上も、買いは続かず

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 8月9日、東京株式市場で日経平均は小幅続落した。為替が1ドル110円台後半まで円高方向に振れたことが重しとなり売りが先行。日米の閣僚級通商協議を前に見送りムードも強くなり一時は節目の2万2500円を下回ったが、中国株の上昇が下支えし次第に下げ渋った。写真は都内で2015年8月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続落した。為替が1ドル110円台後半まで円高方向に振れたことが重しとなり売りが先行。日米の閣僚級通商協議を前に見送りムードも強くなり一時は節目の2万2500円を下回ったが、中国株の上昇が下支えし次第に下げ渋った。後場は円高一服や中国株の一段高が安心材料となって一時プラス圏に浮上したものの、買いは続かなかった。大引けにかけては再び弱含む展開だった。

TOPIXは0.26%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆1833億円だった。セクター別では化学が上昇率トップ。水産・農林、サービス、機械などもしっかり。半面、石油・石炭や建設、非鉄金属、輸送用機器が安い。市場では「相対的な低リスク銘柄に逆張り的な買いが入っているものの、資金流入量は乏しい。前回の日銀会合以降は、債券から株式という流れが想定しにくくなった」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ている。

個別銘柄では、ニチイ学館<9792.T>が大幅安となり、年初来安値を更新した。同社が8日発表した2018年4─6月期の連結業績は、最終損益が1億5800万円の赤字だった。業績予想は据え置いたものの、低調な第1・四半期の立ち上がりを嫌気した売り注文が集まった。半面、昭和電工<4004.T>が買われた。8日に発表した2018年12月期業績予想の上方修正を好感した。黒鉛電極の国際市況上昇などが寄与する。

東証1部の騰落数は、値上がり849銘柄に対し、値下がりが1157銘柄、変わらずが98銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22598.39 -45.92

寄り付き    22591.54

安値/高値   22497.99─22648.88

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1740.16 -4.55

寄り付き     1739.99

安値/高値    1732.24─1743.61

 

東証出来高(万株) 131009

東証売買代金(億円) 21833.96

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