政治家の「逃げるが勝ち」がまかり通る危うさ

説明責任を果たさない政治家が多すぎる

7月27日午後、自民党本部前で杉田水脈議員に抗議する人たち。杉田水脈議員が説明責任を果たしていないことから誤解、曲解も生まれている(写真:共同通信)

10年ほど前に永田町でよく聞かれた言葉に「アカウンタビリティ」という言葉がある。「説明責任」と訳され、ちょうど公共事業が問題視されていた頃に、政権を獲る前の民主党を中心に主張された。

その具体的内容が曖昧だったため、「アカウンタビリティ」という言葉は政治の場ではいつの間にか使われなくなってしまった。しかし、筆者は、いまこそこの言葉を思い出すべきだと考えている。というのも、最近の政治家は、自分の行為について説明不足のまま逃げることが多発しているからだ。説明する能力に欠けるのか、説明する意思がないのか、それともその両方が欠如しているのか。

声明文を読み上げて終了

まずは2017年9月に民進党幹事長に内定しながら、その日の夜の弁護士との“逢瀬”が週刊誌に報じられたため、離党に至った山尾志桜里衆議院議員だ。

山尾氏が離党届を提出したのは9月7日夜の国会内。党本部で待機していた大島敦幹事長(当時)は院内に急行し、記者たちも慌ててそれに続いた。問題は夜の議事堂は出入りが困難で、記者章を持たない雑誌記者やフリーランサーはほとんど入ることができない点。さらに山尾氏は離党届を提出した後にもかかわらず“民進党の控室”内で声明文を読み上げ、質問しようとした記者を振り切って立ち去った。

なお山尾氏の“スキャンダル”を見て、安倍晋三首相は「今なら勝てる」と解散を決意したと言われる。ならばなおさら山尾氏は野党崩壊の端緒を作ったその責任を果たすべくきちんと説明すべきだった。

細野豪志元環境相も説明責任を果たしていないひとりといえる。

次ページ書面で回答しただけ
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 森口将之の自動車デザイン考
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
スクープ! 積水ハウス地面師事件<br>「封印された報告書」の全貌

「なぜ積水はだまされたのか」。2年前の地面師グループによる大型詐欺事件。謎を解く同社の内部資料を本誌が独自に入手した。だまされた積水が調査報告書の公開を拒む理由は。取引を承認した役員が現在も要職にある“闇”をいま明かす。