野田総務相を襲うスキャンダルの意外な波紋

なぜ金融庁は事前に「ご注進」したのか

記者団の取材に応じる野田総務相(中央)=24日午後、総務省(写真:共同通信)

野田聖子総務相は、このようなスキャンダルを乗り越えて、次期自民党総裁選に出馬できるのだろうか。

野田事務所の秘書が、無登録での仮想通貨交換業の違法性を金融庁から指摘され、調査を受けていた企画会社の関係者を同席させ、金融庁から調査内容についてのレク(説明)を受けていたことを朝日新聞が7月19日に報じた件が原因だ。

企画会社に関与する芸能人と野田総務相が親しいことから、今年1月にこの奇妙なレクが行われた。この会合について、野田総務相は「(調査を止めよ、という)圧力ではない」と記者団に語った。しかし、永田町でそれを信じる者はほとんどいない。

「省庁の見解について聞くだけなら、秘書が省庁に問い合わせてその結果を業者に伝えるのが普通のやり方。業者をレクの場に同席させるというのは、事務所との“特別の関係”を憶測されても仕方ない」(自民党秘書)

「朝日新聞が情報開示請求している」

問題はこれにとどまらない。この面接記録について朝日新聞の記者が5月2日に金融庁に情報開示を請求したが、5月31日の開示決定通知の前に金融庁が野田総務相側に通知していたことが発覚した。野田総務相が近しい記者と5月下旬に懇談した時、「朝日新聞が情報開示請求している」と漏らしていたのだ。

金融庁の情報公開担当者が書面でもって総務省大臣官房総務課の日程担当者に手渡したのは、情報開示請求した朝日新聞記者に決定通知が知らされる以前の5月23日。担当課長が判断し、国会担当審議官にも相談したうえで決定したという。

「閣僚に対する情報開示請求なので、情報共有したほうがいいと思った」

7月25日に開かれた立憲民主党の公文書管理法ワーキングチーム第6回会合で、金融庁総合政策局の担当官は臆することもなくこう述べている。その言葉からは、「われわれは閣僚の味方だ」という発想がにじみ出る。森友学園問題や加計学園問題で一躍注目されることになった“忖度”という文字が浮かんでくる。

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