自分の周りのリーダーが、この「邪悪な3要素」を持ち合わせているかどうかを簡単に測ることができる指標がある。フロリダ大学の研究者などが開発したもので、1~4はマキャベリアン度、5~8はサイコパス度、9~12はナルシシズム度を測るものだ。
1. 自分の思い通りになるように、他人を操る
2. 自分の思い通りになるように、人を欺き、うそをついてきた
3. 自分の思い通りになるように、こびへつらってきた
4.自分の目的を達成するために他人を利用する傾向がある
5.良心の呵責、自責の念、後悔などを感じることがない
6.自分の行動の道徳性に無関心だ
7. 無神経で、冷淡だ
8.冷笑的、シニカルである
9. 他人に、自分を崇めてほしいと思っている
10.他人に自分に関心を向けてほしいと思っている
11. 敬意や地位を求める
12. ほかの人から特別扱いされたい
「権力は人を横柄にする」
こうした項目に当てはまる上司やリーダーは周りにいないだろうか。また、もともとこういった気質ではなかったとしても、権力の座に座ることで、共感力が低くなる傾向もある。「権力は人を横柄にする」ことは科学的にも証明されている。カリフォルニア大学バークレー校のダッチャー・ケルトナー教授は長年、行動学の研究を続け、「自分に力があると感じたり、特権的な立場を享受するなど、権力を持った人はそうでない人より無礼で、身勝手、そして非倫理的な行動をとりやすい」(『ハーバード・ビジネス・レビュー』)と結論づけた。
ケルトナー教授によれば、裕福な人ほど、他人の感情などを理解する共感力が下がり、賄賂や脱税など非倫理的な行為が許されると答える確率が高かった。「企業で権力の座についている人は、職場でほかの人の話をさえぎる、会議中にほかの仕事をする、声を荒らげる、人を侮辱するようなことを言うなどの可能性が、下位のポジションにある人の3倍に上った」という研究もある。また、カナダのマックマスター大学の研究では、権力は共感力を促進する脳のプロセスを阻害することがわかった。
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