気象庁の言う温度より微妙に暑く感じるワケ 自分や子どもの身を守るには?
子どもを車内に残したまま、親がパチンコなどに熱中し、車内の子どもが熱中症で亡くなるケースがよく報道されますが、この結果を見ると、コンビニなどの駐車場に寝ている子どもを置いて、ちょっと買い物をするだけでも危険だということがよくわかります。
大切な命を失わないためにも、熱中症を避ける工夫が必要です。環境省の熱中症予防情報サイトには、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、日射などの周辺の熱環境、気温の3つを取り入れた「暑さ指数」という指標を確認することができます。
1890年以降、気温は確実に上昇
暑さ指数として表示される温度は、純粋な気温以外の要素も加わっているため、気象庁の観測値とは違って一見低めの数字に見えます。しかし、「駐車場」「子ども」「体育館」など、シチュエーション別に暑さ指数が算出されているうえ、熱中症の危険度が「危険」「厳重警戒」「警戒」などと分類されているため、当日から2日後までの行動予定を判断しやすいのです。
また、このサイトには熱中症の予防方法や、熱中症になってしまった場合の応急処置などの情報も書かれていますので、目を通しておくことをお勧めします。
いまだに、「エアコンのつけっぱなしはぜいたくだ」「暑さに慣れることが強い体を作る」といった考えの下で無理な行動をした結果、熱中症で倒れる人が続出しています。確かに、昔はそれが通用したのかもしれません。しかし気象庁の「日本の年平均気温偏差」というデータを見ると、1890年以降の気温は確実に上昇傾向にあります。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」という言葉がありますが、「火もまた涼し」と感じる臓器や器官は、ゆでれば固まるタンパク質でできている事実を謙虚に受け止める必要があります。圧倒的な暑さの下では、もはや精神論は通用しないのです。特にイベントの主催者やスポーツなどの指導者は、暑さを侮らず、ときにはイベントやスポーツの練習などを中止にする勇気を持ってもらいたいと思います。
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