多くの命を奪ったアテネ近郊「山火事」の猛威 生後6カ月の赤ちゃんも命を落とした
【マティ(ギリシャ)ロイター】アテネ近郊の小さなリゾート地で山火事が発生し、逃げ惑う親子連れを巨大な炎が襲った。少なくとも50人が死亡、150人以上が負傷した。
23日午後遅くにアテネの東29キロ(18マイル)に位置するマティを襲った火事は、十数人の犠牲者を出した2007年8月のペロポネソス半島南部での火災以来の大惨事となった。
炎が海岸に迫ったため、人々は海に殺到した。数百人が通りすがりのボートに助けられが、その他の人たちは煙と炎に行く手を遮られた。
26人が身を寄せ合っている衝撃的な光景
ギリシャ赤十字を率いるニコス・エコノモポロス氏は「救助活動を行っている人から、海岸から30メートルほど離れた場所で26人が身を寄せ合っている衝撃的な光景を目にしたという説明を受けた」とSkai TVの取材に対して述べた。
エコノモポロス氏は「避難経路を見つけようとしたが、彼らとその子供たちは間に合わなかった」と続けた。目撃者はロイターにこの地域で何人かの焼死体を見たと証言した。
ラフィーナ地方東部に位置するマティは、ギリシャの行楽客、中でも年金生活者やキャンプに参加する子供たちに人気の観光地だ。
この26人という死者数が、24日の早い時間にディミトリス・ツァナコプロス政府報道官が発表した20人以上という犠牲者の数に加えられた。同報道官によると、負傷者は大人88人、子ども16人だという。