ポケモン最新作、「スイッチ版」開発の舞台裏 「ポケモンGO」の大ヒットを生かせるか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
『ポケットモンスター』シリーズが、初めて据え置きのゲーム機向けに進出する(写真:©2018 Pokémon. ©1995-2018 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.)

1996年の『赤』『緑』発売から20年以上に渡って世界的な人気を博してきた『ポケットモンスター(ポケモン)』シリーズ。その最新作となる『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ』『ポケットモンスター Let's Go! イーブイ』(以下、レッツゴー)が今年11月に発売される。

ポケモンの新作、『Let's Go! ピカチュウ』と『Let's Go! イーブイ』のパッケージ(写真:©2018 Pokémon. ©1995-2018 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.)

今作は『赤』『緑』の2年後に発売された『ピカチュウ』のバージョンが土台となっており、本編シリーズの新作という位置づけだが、いくつかの点で従来と大きく異なる。

1つは、据え置き機である『ニンテンドースイッチ』向けのソフトという点。ポケモンシリーズの本編は一貫して、『ゲームボーイ』や『ニンテンドーDS』などの携帯機向けソフトとして展開されてきた。据え置き機向けに本編を出すのは今回が初めてとなる。

大ヒットしたポケモンGOの仕組みを採用

ゲームの根幹要素であるポケモンの捕獲方法もガラリと変わった。これまでは野生のポケモンを手持ちのポケモンと戦わせた後に「モンスターボール」を使って捕まえていたが、今回はバトルの要素を省き、ポケモンにボールを当てて捕まえるシンプルなシステムとなっている。

『ニンテンドースイッチ』の累計販売台数は今年3月末時点で1779万台まで伸びている(撮影:田所千代美)

このシステムは2016年7月に配信されたスマートフォンゲーム『ポケモンGO』とほぼ同じだ。またスマホとスイッチを通信でつなぐことで、ポケモンGOで捕まえたポケモンを、レッツゴーのゲーム内に連れてくることができる。

こうした変化はポケモンGOとスイッチの大ヒットを受けたものだ。ポケモンGOは配信直後から社会現象になるほどの人気ぶりで、世界で累計8億ダウンロードを記録。昨年3月に発売されたスイッチも任天堂の据え置きゲーム機で最も売れた『Wii』と並ぶペースで売れている。

ただ、どちらもリリース前からこれほどのヒットが期待されていたわけではない。ポケモン側にとっても想定外の事態だった。

次ページ『レッツゴー』開発者が語る舞台裏
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事