ポケモン最新作、「スイッチ版」開発の舞台裏 「ポケモンGO」の大ヒットを生かせるか
1996年の『赤』『緑』発売から20年以上に渡って世界的な人気を博してきた『ポケットモンスター(ポケモン)』シリーズ。その最新作となる『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ』『ポケットモンスター Let's Go! イーブイ』(以下、レッツゴー)が今年11月に発売される。
今作は『赤』『緑』の2年後に発売された『ピカチュウ』のバージョンが土台となっており、本編シリーズの新作という位置づけだが、いくつかの点で従来と大きく異なる。
1つは、据え置き機である『ニンテンドースイッチ』向けのソフトという点。ポケモンシリーズの本編は一貫して、『ゲームボーイ』や『ニンテンドーDS』などの携帯機向けソフトとして展開されてきた。据え置き機向けに本編を出すのは今回が初めてとなる。
大ヒットしたポケモンGOの仕組みを採用
ゲームの根幹要素であるポケモンの捕獲方法もガラリと変わった。これまでは野生のポケモンを手持ちのポケモンと戦わせた後に「モンスターボール」を使って捕まえていたが、今回はバトルの要素を省き、ポケモンにボールを当てて捕まえるシンプルなシステムとなっている。
このシステムは2016年7月に配信されたスマートフォンゲーム『ポケモンGO』とほぼ同じだ。またスマホとスイッチを通信でつなぐことで、ポケモンGOで捕まえたポケモンを、レッツゴーのゲーム内に連れてくることができる。
こうした変化はポケモンGOとスイッチの大ヒットを受けたものだ。ポケモンGOは配信直後から社会現象になるほどの人気ぶりで、世界で累計8億ダウンロードを記録。昨年3月に発売されたスイッチも任天堂の据え置きゲーム機で最も売れた『Wii』と並ぶペースで売れている。
ただ、どちらもリリース前からこれほどのヒットが期待されていたわけではない。ポケモン側にとっても想定外の事態だった。
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