恋人や伴侶「デジタル監視」のおぞましい実態 子ども見守りツールやスマホ捜索機能を悪用

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ニューヨーク大学、コーネル大学、コーネルテックの研究者らは、追跡サービスを提供している企業9社のカスタマーサポートに問い合わせをし、内緒で夫を監視することを望む妻を演じたところ、サポートを拒否した会社はTeenSafeという企業1社のみだった。

法執行機関の多くは、被害に遭った人を即支援できるだけのコンピュータの技術を持っていないか、多くの州では軽犯罪であるDVやストーキングに対して科学捜査のリソースを投じていない。

有罪判決率は上昇している

ミネソタ州ダコタ郡のある保安官事務所は、デジタル監視サービスの悪用問題に取り組んでおり、司法省からの助成金を使って科学捜査の専門家を雇用している。

ティム・レスリー保安官によると、2015〜2017年にテクノロジーを使ったストーキングもしくはDVの事件で裁判に持ち込まれたのはそれ以前の年と同水準の198件。しかし、有罪判決率は50%から94%に上昇し、被告の多くは異議を申し立てることなく、罪を認めたという。

ある事件では、科学捜査の専門家が女性のスマートフォンを調べ、「Mobile Spy」というアプリがインストールされていることが判明。それは元夫のメールアドレスで購入されていた。

分析の結果、そのアプリは122回起動されていたことがわかった。女性はストーキングの影響は「深刻」だったと語っている。そのアプリが最後に使用されてから1年以上が経過していたが、男はストーキングの軽犯罪で起訴され、2015年に有罪を認めた。

「われわれは軽犯罪を厳しく取り締まる。理論上は、軽犯罪をとめれば、それがエスカレートすることはない」とレスリーは言う。

(C)2018 The New York Times News Services 

(執筆:Jennifer Valentino DeVries記者、翻訳:中丸碧)

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