恋人や伴侶「デジタル監視」のおぞましい実態 子ども見守りツールやスマホ捜索機能を悪用

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今年1月、トレドは妻と2人の娘を殺害した罪で3回分の終身刑を言い渡された。パグリアリ巡査部長によると、トレドは妻を殺害する数日前にアプリをインストールしたという。「アプリによってトレドは自らの疑念を裏付けることができた」と巡査部長は言う。

位置追跡を禁じる連邦法はないが、そうした監視行為はストーキングを禁じる州法に違反する可能性がある。他人とのやり取りを盗み見ることも、盗聴やコンピュータ犯罪に関する法令違反になりうる。また、故意に違法な盗聴機器を販売することは連邦犯罪だ。

「iPhoneを探す」機能使って妻を監視

しかし、子どもや自分のスマートフォンを追跡するアプリを販売もしくは使用することは違法ではない。さらに、そうしたアプリを悪用する人物は被害者にそうしたアプリを無理やり使用させることが多く、被害者が同意したかどうかを判断するのは困難になりがちだ。

ワシントン州エバーソンでは、ブルックス・オーエン・ローリンという男が、妻を殴り、「Find My iPhone(iPhoneを探す)」を使って妻の行動を支配していたとして起訴された。同アプリは一般的には悪意のない目的で利用されている。

「もし妻がアプリをオフにすれば、彼はすぐに電話かメールをして『なぜオフにしたんだ?』『何をしているんだ?』と問い詰める」と、エバーソン警察のダニエル・マクフィー署長は言う。ローリンは4月に行われた裁判で、暴行と迷惑行為、ストーキングの罪について無罪を主張している。

技術的かつ法律的なあいまいさが、合法と違法の両方の目的でツールが出回る環境を生んでいる。

ニューヨーク大学の博士課程の学生でアプリの研究を行っているペリウィンクル・ドアーフラーは、アプリを悪用する顧客を探し、悪用できることを広告している点で犯罪に加担している企業もあると指摘する。

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