「父親になる人生」を目指した38歳婚活の顛末 お見合いから2週間で婚約、その後は大喧嘩…

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恋愛は2人だけの問題だが、結婚となると親兄弟がひも付いてくる。どのカップルも結婚を決めてからは、相手の親とのかかわりで何らかの問題が出てくるものだ。また、これまでの成婚カップルを見ていると、男側の母親は息子の嫁がどうも気にくわない。手塩にかけて育ててきた息子をよその女に取られてしまうような感覚になるのか。一般的にも嫁姑問題は永遠のテーマだ。

新居を買ったことで大ゲンカが勃発

新居探しが始まった。

すると、真知子の実家の近くに新築物件を見つけた。内見してみると使い勝手も良さそうだし、売り値も手が届く金額だった。真知子にしてみたら、“ここに家があったら子どもが生まれたときに、母のサポートが得られる。それならば安心して仕事が続けられる”とも考えたようだ。昇は昇で、“自分は次男だし長兄が実家の近くにいるのだから、ここに家を買ってもなんの問題もないだろう”と思ったようだ。

2人はそこを契約した。ところがそれを聞いた昇の母が激怒した。

「あなたはお母さんを捨てて、婿に行くの?」

また時期を同じくして、結婚式場や新婚旅行先も検討し始めていたのだが、マンションの頭金、結婚式場や新婚旅行の費用など、大きなおカネが動くことになり、ここでもまた問題が勃発した。

真知子は電話で私にこう言った。

「母が、私が嫁ぐ日のために貯めておいてくれたおカネがあるんです。そのおカネは結婚式や新婚旅行のような消えものには使いたくない。家の頭金に使いたいんです。なのに、私のその気持ちを昇さんは、わかってくれない。それに家を買ったことをお義母さんが心よく思ってないみたいで、なんだか悲しいです」

昇は昇で、私に電話をかけてきた。

「お札(さつ)にこれは誰々のおカネですって、名前は書いてありませんよね。まず、2人が使えるおカネを一つにして、そこからマンションの頭金、結婚式場、新婚旅行に払うおカネを支払っていく、そのどこがいけないんですかね」

第三者からするとたわいないことのように思うのだが、互いにそこはどうにも譲れない感情があったようだ。

さらに結婚式場の打ち合わせに行ったときに、式場の担当スタッフの前で昇が、「母がこの結婚にあまり賛成していない」とポロリと言ってしまったことが、真知子の怒髪天をついた。式場スタッフが資料を取りに中座していたとき、怒った真知子は式場から一人で帰ってきてしまった。

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