auの人気シリーズCMが示す「好き」の波及効果 なぜ4年目でも飽きられずに支持されるのか
期間中にCMをオンエアした3167作品のうち、KDDI『au』の2作品がCM好感度ランキングでワンツーを飾った。総合1位は「みんなつくろう」を夏のテーマに浦島太郎の家のアイデアやデザインを一般に募ったCM、続く同2位は神木隆之介演じる“高杉くん”のクラスに、転校生として幼なじみの“細杉くん”が現れるCMだった。
また、同社からはサッカー日本代表チームを応援するべく「三太郎」シリーズの主要メンバー7名が“本人”として『アイーダ』を歌うCMが同8位に入っている。
1位のCMはスタッフ宛てに、ある少女から届いた一通の手紙に基づき制作されたもの。『みんなつくろう 浦ちゃんの家 大ぼしゅう』と題して彼女の「浦ちゃんの家をつくってほしい」という願いをかなえる視聴者参加型のプロジェクトで、出来上がった“浦ちゃんの新しい家”は7月下旬オンエア予定のCMやフジテレビのイベント『THE ODAIBA 2018』での公開を予定しているという。
リアルも巻き込んだ一大キャンペーン展開
CMでは桃太郎と金太郎が一緒に浦島太郎のいる砂浜を訪ねると、浦島太郎が手紙を読んで号泣しているのを目の当たりにする。事情を聞いた桃太郎が「そういえば浦ちゃんちって行ったことないね」と言った途端、浦島太郎は「なんで! いま来てんじゃん!」「ウチこ~こ」とムキになって反論。
壁もなく屋根代わりのすだれをかけただけの小屋が家だと知って衝撃を受けたふたりが「浦ちゃん、つくろ!」と浦ちゃんの家を建てることを提案するストーリーだ。
三太郎たちが集まる“たまり場”となるのは桃太郎・かぐや姫夫妻や金太郎の家で、浦島太郎の家については一切触れられてこなかったが、シリーズ4年目にして初めて明かされることとなった。
視聴者もお世辞にも家とも呼べない造りには驚かされたようで「あれ家だったんだ……」「浦ちゃんの家が家じゃなくて可哀想になった」「浦ちゃんの現在の家が衝撃でした」といった声が並んだ。
2015年1月に始まった三太郎シリーズだが、“昔話”が題材のため携帯端末やauショップなど、現代と通じる要素はストーリーと関わってはこない。しかし、本作では実際の少女からの手紙をきっかけにアイデアを募るというリアルを巻き込んだ一大キャンペーンとして立ち上がった。
同社はその背景について「実際にお客さまから届いたお手紙をきっかけとして、皆さまから浦ちゃんの家のアイデアを募集する本企画を通してauにより親しみやワクワクを感じていただき、ブランドイメージの向上につなげていきたい」との思いがあったという。
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