ホンダ「N-VAN」、ついに出た新型軽バンの全貌 7月13日発売、価格やメカニズムの詳細判明

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FFレイアウトを採用した(撮影:今井 康一)

主な競合車の価格も見てみよう。

●ダイハツ「ハイゼットカーゴ」
    93万4200~149万5800円(北海道地区除く)
●ダイハツ「ハイゼットキャディー」
   112万3200~147万9600円(北海道地区除く)
●スズキ 「エブリイ」
    95万0400~142万6680円

N-VANの価格帯は競合車と一部で重なるものの、やや高めの設定になっていることがうかがえる。特に「N-VAN +STYLE」は競合車よりも一段価格が高いので、趣味性の高い乗用車としてのニーズの取り込みもにらんでいるといえそうだ。

エンジンは現行N-BOXと共通

N-VANのエンジンは自然吸気(NA)とターボ(過給器付き)の2タイプ。各グレードともに前輪駆動(FF)と4WD(4輪駆動)が用意されるが、ターボが設定されるのは「+STYLE FUN」と「+STYLE COOL」だけだ。ターボ車はCVT(無段変速機)のみで、それ以外のグレードは6速MT(マニュアルトランスミッション=手動変速機)も選べる。エンジンは基本的に現行N-BOXと共通で性能は以下の通りだ。

●自然吸気タイプ
最高出力   53馬力
最大トルク  6.5kgf・m
燃費     17.6~23.8km/L(JC08モード)
●ターボ
最高出力   64馬力
最大トルク  10.6kgf/m
燃費     21.2~23.6km・L(同)

いずれも従来のアクティやバモスに比べて加速性能、静粛性を高めつつ、燃費も向上した。複数のN-BOXユーザーが「特にターボは軽自動車で十分と感じさせる走行性能」と評するぐらいなので、N-VANの走りもそれに近いものになるだろう。静粛性は「ハンズフリーで会話ができるレベル」(開発担当の古舘氏)という。

N-VANはホンダの大ヒット軽自動車「N-BOX」のプラットフォームを活用しつつ、運転席以外のシートを床下へ座面ごと収納できる機構のほか、燃料タンクを前席の下に収めるセンタータンクレイアウトを採用。エンジンをボンネット内に置き、前輪を駆動するFF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式として荷室を低床化した。

併せて助手席側はボディの上下をつなぐピラーを廃止。ドアにピラーを入れる構造によって、助手席と後席のスライドドアを全開にすると幅1580×高さ1230mmの大開口部を実現した。助手席ピラーレスはダイハツ「タント」など軽乗用車で先行している構造だが、軽商用バンとしてはN-VANが初採用となる。

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