なぜランドセルが一番売れるのは7月なのか

平均購入額は5万円超、「祖父母が購入」が6割

時代とともに「ランドセル事情」は変化しいてる(写真:Greyscale/PIXTA)

「ラン活」という言葉をご存じだろうか。「ランドセル活動」の略で、小学校入学を控えたわが子のために、ランドセルを用意する活動を意味する。SNSで2、3年くらい前から使われはじめた。

この「ラン活」が1年で最も盛んになるのは、意外なことに夏。 10年前は年明け1~3月にピークを迎えていたが、昨年は7月の購入が最も多く、購入時期が早期化している。

なお、上の図では月別支出金額の軸が0~250円となっている。これは調査対象が「2人以上の世帯」であり、小学校に入学する子を持たない世帯も対象に含まれるため、平均額は低くなっているからだ。月ごとの傾向を読み解くための参考としてお考えいただきたい。

さらに早期化するラン活

今年はというと、さらに早期化している。小売り大手・イトーヨーカドーでは4月から「超早期承り特典」を実施。ほぼ通年でランドセル売場が設置されていることになる。4月に新入生が真新しいランドセルを背負って小学校に通いはじめた時から、翌年のランドセル商戦はスタートしているのだ。

「ラン活」が早期化している理由は2つある。1つ目は、人気ある有名メーカーのものが売り切れる前に買いたいという焦りだ。ランドセルメーカーは、同じものを大量に作るのではなく、1種類の生産量を少なくして価値を上げる多品種少量生産スタイルを採用しているところが多い。これにより、顧客は「売り切れてしまうのではないか」という心理を持ちやすくなっている。

店側も、小学生1人につき1回しかないランドセルの買い物を他の店で済まされないために、特典や割引きをつけ顧客獲得に余念がない。

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