藤野:今回、私、「さらば、GG資本主義」という本を出したのですが、ここで言いたかったのは、老害が日本の経済成長を妨げているということです。先般、私が最も尊敬している、某大企業の経営者と話をする機会があったのですが、彼も日本経済の問題点として、ジジイが地位にしがみついていることだと言っていました。
中野:まさに日本の病巣ともいうべき点ですね。おおむね、役所も似たような部分はありますが、金融庁は違った。
役職は変わっても「世の中を変える仕事」を
藤野:森長官は組織のトップに就いてから、消化試合ではなく、本気で仕事をしましたからね。
渋澤:私はもし森長官が退任したら、自由人の立場として「何が正しいのか」を発信し続けて、資本市場をより良いものにする仕事をしてもらいたいと思います。
今までも、もちろん大きな貢献をされてきましたが、一部では「長官という権限があったからできたのではないか」ということを言う人もいました。そういう声を跳ね返すためにも、自由な立場で発言をし、世の中を変えてもらいたい。そういう意味では、大学教授が良いのではないかなどと、僭越ながら思うわけです。
藤野:これはネタに過ぎませんが、日本大学の理事長などはいかがかと(笑)。
中野:確かに組織を大きく変えてくれるかもしれません(笑)。私が思うのは、信念を持った方なので、情熱さえあるなら、官邸のような組織に属して、その信念を貫いてもらいたいと思います。
藤野:大学教授のように自由闊達な議論ができる役職なのか、それとも、あくまでも権力のど真ん中なのか。森長官が、自身の信念を貫ける場をどちらに求めるか次第で、セカンドキャリアが変わってくるのでしょうね。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら