森信親・金融庁長官の「後任」に期待すること

在任3年で個人の資産運用は劇的に変わった

藤野:今回、私、「さらば、GG資本主義」という本を出したのですが、ここで言いたかったのは、老害が日本の経済成長を妨げているということです。先般、私が最も尊敬している、某大企業の経営者と話をする機会があったのですが、彼も日本経済の問題点として、ジジイが地位にしがみついていることだと言っていました。

中野:まさに日本の病巣ともいうべき点ですね。おおむね、役所も似たような部分はありますが、金融庁は違った。

役職は変わっても「世の中を変える仕事」を

藤野:森長官は組織のトップに就いてから、消化試合ではなく、本気で仕事をしましたからね。

企業価値だけでなく、物事の本質を見極める力がある。「草食投資隊」が個人投資家から支持されている理由はここにある(左からセゾン投信の中野晴啓社長、コモンズ投信の渋澤健会長、レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長兼CIO)(撮影:今井康一)

渋澤:私はもし森長官が退任したら、自由人の立場として「何が正しいのか」を発信し続けて、資本市場をより良いものにする仕事をしてもらいたいと思います。

今までも、もちろん大きな貢献をされてきましたが、一部では「長官という権限があったからできたのではないか」ということを言う人もいました。そういう声を跳ね返すためにも、自由な立場で発言をし、世の中を変えてもらいたい。そういう意味では、大学教授が良いのではないかなどと、僭越ながら思うわけです。

藤野:これはネタに過ぎませんが、日本大学の理事長などはいかがかと(笑)。

中野:確かに組織を大きく変えてくれるかもしれません(笑)。私が思うのは、信念を持った方なので、情熱さえあるなら、官邸のような組織に属して、その信念を貫いてもらいたいと思います。

藤野:大学教授のように自由闊達な議論ができる役職なのか、それとも、あくまでも権力のど真ん中なのか。森長官が、自身の信念を貫ける場をどちらに求めるか次第で、セカンドキャリアが変わってくるのでしょうね。

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