家族と離れ「年15日・1人旅」する人の"頭の中" スペイン人女性がその決断に至った深いワケ

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このスペイン人ママたちの話はかなり大胆な例ですが、趣味の時間はしっかり確保しているパパの話はよく聞きますよね。たとえば週末にサッカーとか。でも、自分の自由な時間を楽しんでいるママは、圧倒的に少ない。

かくいう私自身も、わりと多趣味なタイプなのに、出産前に習っていたフラメンコは辞めたし、夜の外出はガクッと減ったし、旅行はどこでも子連れで行っていました。マンガにも描いたように、そういうものだと思っていたからです。

でもいま、私は以前と考えを変えつつあります。

まずは、スペインに引っ越して生活が落ち着いてから、フラメンコ教室通いを復活しました(だってフラメンコ習ってた人がスペインに住むなんて偶然、めったにないし!)。さらに、実は、このファニーさんのインタビューのあとに、産後初の子なし旅行にも行ってみたのです。スペイン南部の有名なフラメンコ祭りに友人たちと2泊。

その間、息子はシッターさんと夫にみてもらいました。そんな初の子なし旅、どうだったかといえば、控えめに言って、最高すぎた……!! 行きの空港内のショップでゆっくり買い物できたところから泣けました。そして帰ってきたら夫が「いつも大変だったんだね……!」と言ってくれました(笑)。

また機会があれば詳細を描きますが、それは、いままでこれでもかと私がワンオペ育児をしてきたうちの家庭にとっては、とても大きな意味があることでした。

個人の自由をすべて投げ捨てて家族に奉仕するというのは、ときに美談として語られたりもしますが、実際にはいつかほころびがでるかもしれません。そのほころびのひとつの例が、近年よく聞く熟年離婚です。

「ママ」になっても「パパ」になっても、ひとりの人間であることには変わらない。だからこそ、家族いっしょの時間も大事にする。夫婦の時間も大事にする。個人の自由な時間も大事にする。これからの育児は、そのためのバランスと方法論を探ることが大事なのではないかと私は考えています。

というわけで、今回のまとめ。

自分の時間がないことにつかれた

夫婦それぞれ、「個人の自由な時間」を作ってみる

さて、みなさんの家庭では「個人の自由な時間」はそれぞれどんなふうに、どれくらいとっていますか? コメント欄で体験談などを教えてもらえると嬉しいです。

さて、次回はこのスペイン&日本の国際結婚カップルの普段の家事育児分担について紹介します。

ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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