「高齢男性による政治」が日本の諸悪の根源だ 女性議員比率は北朝鮮・サウジアラビア以下

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実は、この議員立法成立までには2年半の歳月がかかっている。

2016年の国会では、法律案の条文にある「同数」という文字の印象が強すぎることを理由に自民党議員が反対し、それに対して「均衡」という代替案を出したが、野党の女性議員がこれに反発。公明党の女性議員が「均等」で双方の間を取り持つという場面があった。

一部には、作為的に女性を増やすのは男性差別だとの意見があるが、女性参政権から72年経っても2%程度しか女性議員比率は変わっていない今を考えると、加速させるべきだと筆者は考える。

ジェンダー先進国のフランスには「パリテ法」という法律があり、候補者の男女比が50%になるよう、立候補したい場合は相方を探し、男女ペアとなって立候補しなければならない。

高齢男性が牛耳る政治から脱却へ

女性議員たちは過去に何度も、「性暴力」「待機児童」「非正規雇用」「児童虐待」など、女性の問題に矮小化されやすい課題に取り組んできたが、取り合ってもらえなかったと聞く。昨年、やっと110年ぶりに刑法改正がなされ、性暴力が厳罰化されたのも記憶に新しい。

女性議員が30%を超えると「クリティカル・マス(決定的多数)」となり、政治文化の変化を促すという。女性議員が増えれば、政策の優先順位も従来とは変わり、性暴力をはじめとした問題が早く解決すると考えられる。

高齢男性たちが牛耳る政治から脱却し、女性議員が活躍する場面が増えれば、より良い民主主義が実現されていくだろう。

天野 妙 合同会社Respect each other代表、みらい子育て全国ネットワーク代表

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あまの たえ / Tae Amano

日本大学理工学部建築学科卒業。株式会社リクルートコスモス(現コスモスイニシア)等を経て、性別・役職・所属・国籍に関係なく、お互いが尊敬しあう社会づくりに貢献したいと考え、起業。ダイバーシティ/女性活躍を推進する企業の組織コンサルティングや、研修など、企業の風土変革者として活動する傍ら、待機児童問題をはじめとした子育て政策に関する提言を行う政策起業家としても活動中。

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