セルジオ越後「日本代表への錯覚」をなで斬り 会場に集まった120人の読者を前に緊急提言
――いよいよW杯の開幕が近づいてきました。日本代表はグループステージの初戦にコロンビアと対戦します。初戦まで本日(6月5日)から数えて2週間後となりますが今の日本代表をどのように見ていますか。
一発勝負で何が起こるか分からないと言われていますが、W杯は一発勝負ではないと言うことは最初に伝えたいと思います。グループステージで3試合をやるのです。レベルの差があるとはいえ、仮に1試合は勝つことができてもやはり3試合勝つことは簡単ではありません。
4年前のブラジルW杯では日本だけでなく、アジアの出場国は1勝もしなかったのです。日本は「アジアにいる国」ということを忘れてはいけません。
今の日本代表に「錯覚」をしてはいけない
組み合わせ抽選のポッド1・2・3・4というのは明確な実力分けであり、世界ランクが低い日本はポッド4にいます。
W杯に出場できない国がある中で6大会連続出場を果たした日本を「他の国に比べて強くなった」と錯覚をしてしまうことがいけないところです。
前回のブラジル大会での惨敗後、日本はロシアW杯に向けて出場常連国レベルの国と、どれほど試合を組んだのでしょうか?
分析というのは冷静にすべきであり、アジアの中で勝っていても強くはなりません。
負けて「どうすれば強くなる?」という問いを突きつめることで初めて強くなります。日本代表をポジティブに考えるだけでは反省は始まりません。
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