イニエスタがヴィッセル神戸を選んだ「幸運」

ついに「生きる世界遺産」が日本にやってくる

5月24日、東京ドームを訪れた楽天の三木谷浩史会長兼社長(左)とアンドレス・イニエスタ(筆者撮影)

あの男が本当にやってきた。

アンドレス・イニエスタ、34歳。名門FCバルセロナ(バルサ)の中心選手として活躍した現役のスペイン代表が5月24日、東京を訪れ、サッカーJ1のヴィッセル神戸と正式に契約したのだ。

年俸は32億円とも33億円とも報じられている。J1のチーム1つ分に匹敵する巨額投資を決断したのは、ヴィッセルの運営会社「楽天ヴィッセル神戸」に100%出資している楽天の三木谷浩史会長兼社長である。

イニエスタ獲得の狙いは?

ヴィッセルは昨年、推定年俸9億6000万円で元ドイツ代表、ルーカス・ポドルスキーを獲得したばかり。相次ぐ超絶補強で三木谷氏が狙うのは「アジア・ナンバーワン」の座だ。

24日、契約発表の場に指定された都内ホテルの記者会見場は、テレビ局をはじめとするメディアが詰めかけ立錐の余地もない。定刻の午後4時30分、三木谷氏が登壇し、イニエスタ獲得の狙いを語った。

「イニエスタ選手は2010年のW杯南アフリカ大会で母国を優勝に導き、バルサのキャプテンも務めたトップ・グローバル・プレーヤーです。バルサの育成組織『カンテラ』で育ちトッププレーヤーになったイニエスタ選手はリーダーシップとフィロソフィーを兼ね備え、バルサのDNAを体現する選手です。彼のプレー、フィロソフィーはヴィッセル神戸だけでなく日本のサッカー界に大いなるインパクトを与えるでしょう。ヴィッセル神戸はイニエスタ選手がバルサで身につけたメソドロジー(方法論)を我々のアカデミー(育成組織)に導入することも期待しています」

「SNSで7400万人のフォロワーを持つイニエスタ選手のグローバルな影響力はとても大きい。彼の加入によって世界の注目がJリーグに注がれることになります。楽天は東北ゴールデンイーグルスとヴィッセル神戸の運営に関わり、FCバルセロナ、(アメリカのプロバスケットボールチーム)ゴールデンステート・ウォリアーズともスポンサー契約を結んでいます。イニエスタ選手の獲得を契機にヴィッセル神戸は本気でアジア・ナンバーワン・クラブを目指したい。世界で最も美しいプレーをし、世界で最も尊敬されるイニエスタ選手がプレーするJリーグは、世界中の人が観たくなるリーグになるでしょう」

次ページ「Jリーグ人気がアジア全体に広がるように貢献したい」
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