駅前「中野サンプラザ解体」新区長でどうなる 解体・再整備計画の見直し訴えた新人が当選

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こうした時間をかけて作り上げてきた再整備計画は、すでに計画を策定するための事業協力者として野村不動産・清水建設・住友商事・東急不動産・ヒューリックの5社で構成されるチームが提案や検証を行っている。実際に工事や不動産事業などを行う実施主体は今後決めるため、提案の中身も変わるかもしれないとのことだが、1万人のアリーナ、オフィス、商業、居住、ホテルを機能として持たせる方針だ。

アリーナはいままでの中野サンプラザで主に行われてきた音楽イベントだけではなく、スポーツや会議、展示場などさまざまなイベントで使えるものを構想・想定しており、昨年度はスポーツ庁の委託事業として整備・運営のあり方も検討されている。

地元住民の感情は?

さて、地元の人の感情はどうなのだろうか。ある中野区民は「サンプラザは全体的に古いと思う」と前置きしつつ、こう語る。「サンプラザはあの規模だからこそ『聖地』として扱われる面はあったのではないか。1万人のアリーナではアイドルなどのコンサートで第一目標として扱われることはなくなっていく上、1万人のアリーナを埋められるほどの規模感があるコンテンツと中野のサブカルチャー感とは相性があまりよくないのではないだろうかと思う。そして新施設整備で気になるのは飲食店問題やゴミ問題をどう防ぐかだろう」。

確かに、先行して完成した中野四季の都市(まち)では、ランチ難民が増え、周辺商店街で対応したという経緯がある。そのため、再び大規模なオフィスやアリーナが出現すれば、駅や周辺のまちに大きな影響を与えることにもなり、それに対応できるようにすることも重要な課題といえるだろう。そのために新施設の商業機能は飲食機能を強化することが望まれる。

また、再整備が早期に完成してしまうと中野駅西口の整備が追いつかず、駅がパンクする懸念がある。これに対して中野区は駅の整備が先に行われるのが前提という見解であり、今の改札口や通路だけで新施設にアクセスする人をさばくつもりではないという。

一方で、1万人といえば、中央線快速のE233系10両編成の定員に換算すると6.3本分に相当する。これだけの人が一気に中野駅にアクセスすることを考慮すると、アリーナの運営には詳細なシミュレーションと誘導計画を定める必要があることは明白だ。

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