駅前「中野サンプラザ解体」新区長でどうなる 解体・再整備計画の見直し訴えた新人が当選

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ここまで中野区役所・中野サンプラザ地区の再整備について取り上げた。計画は進捗してきたとはいえ、中野駅前で区が建てる施設としては区民不在の計画の感は否めず、またサンプラザとブロードウェイが醸成してきた中野の文化と少し違うタイプの施設が計画されていることも、区民感情には負の影響を与えているようだ。

しかし、中野サンプラザも中野区役所もいずれ建て替えや改装を検討する時期が来る。また、JRの中野駅西口も交通広場整備と併せて必要な施設だ。

時間をかけた区民との議論を

そこで、いったんはJR中野駅の新改札口や交通広場の整備工事を先に進め、再整備については時間をかけて区民と議論することが重要ではないだろうか。

東京都心部の姿は、東京オリンピックを境にどう変わるか不透明な情勢でもある。そして幸いにも中野サンプラザはいますぐ建て替えを行わなければいけないほどの深刻な老朽化もない。木造住宅が密集している地域でもないため防災的な緊急性もないほか、JRも工期をいたずらに短縮し急ぐことなく、工事を進めることができる。

サンプラザは地域に愛されている施設だ。その再整備計画には、感情的整理がつくのに時間がかかるのは当然ともいえよう。これまでサンプラザ解体の方針に対して芸能人が意見を寄せてきたことや、今回の区長選で争点となったことは、中野区役所・中野サンプラザ地区再整備に対する区民の議論を盛り上げるのに大きな役割を果たしたといえる。

今回当選した酒井氏は選挙戦で計画の見直しを訴えており、今後の区政では、区民のさまざまな声を聞くことでの再検討が望まれる。たとえばサンプラザが生んできた中野の文化的・象徴的側面を入れ込んだ新たな施設を造ることが区民に支持されるかもしれないし、今は目に見えて出てきていない意見や要望で、よりよいものが出てくるかもしれない。

区民との対話や議論を積み重ねることで、地元住民にも外から来た人にも愛される「中野らしい」中野駅前の新たな姿が生まれていくのではないだろうか。

鳴海 侑 まち探訪家

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なるみ ゆう / Yu Narumi

1990年、神奈川県生まれ。大学卒業後は交通事業者やコンサルタントの勤務等を経て現職。「特徴のないまちはない」をモットーに、全国各地の「まち」を巡る。これまで全国650以上の市町村を訪問済み。「まち」をキーワードに、ライティングをはじめとしたさまざまな活動を行っている。最新の活動についてはホームページ(https://www.naru.me/)やX(旧・Twitter、https://twitter.com/mistp0uffer)で配信中。

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