iPhone新OS「誰でも高速化」に込められた意図 旧機種でもアプリの起動が40%も高速化

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また、通知すべき情報であっても、単に時系列で羅列するのではなく、アプリごとにグループ単位で表示され、グループ単位で通知を消去したり、確認するといったことが可能だ。

さらに「Screen Time」というアプリが追加される。

これは、毎週のようにiOSデバイスの利用状況をまとめてレポートする機能だ。毎日、あるいは毎週、どの程度、iPhoneやiPadを使っているのか。その中で、どのアプリが、どのぐらいの数、通知を行い、それに対して利用者がどう反応したのかなどを自動的にまとめてくれる。

さらには特定アプリの利用時間について、毎日の制限時間や連続使用時間を設定することで、スマホ依存への防止策を提供する。情報は同じApple IDを登録した複数のiOSデバイスで合算されるのも特徴だ。

「子どものスマホ管理」に使える

そしてこの機能は、自分のスマホ依存への対策だけに使えるわけではない。親が子どもの使うデバイスを管理するために使えるよう設計されている。アプリごとに「使っていい時間帯」「連続利用時間」などを、親がリモート管理できる。

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機能的には多数の追加がある新iOSだが、「機能」だけで言えば既視感は否めない。おそらくだが、何らかの新規性、新提案があるとするなら、それは秋の新iPhone投入時となるのではないだろうか。

一方で、iPhoneを起点としたスマートフォン、スマートデバイスの革命が一段落した現在、われわれの生活とテクノロジーデバイスは切っても切れない関係にある。日常の生活、プライバシーを含めたライフスタイル全般と寄り添った製品、サービスへと展開するには、革新性だけでなく信頼感も追究していく、というアップルの強い意志が感じられた。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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