少し話はそれますが、皆さんは「コミュニケーション能力」の定義を知っているでしょうか? 就活支援の仕事をしていると、よく使う言葉の割には、その定義を説明できないという人は意外と多い状況です。
広辞苑を引くと、「コミュニケーション(Communication)」とは、「さまざまな情報内容を、さまざまな手段で、伝え合うこと」だと記載があります。けっこうざっくりした意味ですよね?
そう。「コミュニケーション」とは、人によって説明も認識もばらついている「抽象ワード」なのです。今回、もともと人見知りもするし、コミュニケーションが決して得意ではなかった筆者が考える“コミュニケーションの定義”と、その面接中の対策を紹介したいと思います。もしかすると、「それは違うだろう」という意見もあるかもしれませんが、学生の面接対策の一助になればと考えています。
コミュニケーションの能力値は3つの能力の総合点
就職や社会人になって仕事をする際に必要な「コミュニケーション」を「意思疎通」だと定義します。自分が相手とコミュニケーションを取る目的は「お互いの意志をすり合わせるため」だからです。意思疎通を行うための「コミュニケーション」のスキルを整理すると、次の3つのスキルの掛け合わせになります。
2 相手の意志を感じ取るスキル
3 コミュニケーションの環境を整えるスキル
ちょっとわかりづらいと思うので、図解するとこのようなイメージです。
これら3つのスキルについて、もう少し詳細を説明していきます。
1 自分の意志を相手に伝えるスキル
これは相手に自分の考えていること(意志)を、100%に近い状態で理解してもらうためのスキルです。たとえば、どんな人がこのスキルが高いかというと、林修さんや池上彰さんのような人です。同じことを説明していても、説明がわかりやすい人とわかりづらい人はいますよね? それはこのスキルの差によって生じます。
自分の意志を相手に伝えることがうまい人は、次のような特徴があります。
・相手や状況に合わせて言い回しや表現を変えられるだけの語彙力(表現のレパートリー)を持っている。
・相手がイメージしやすいよう、たとえ話を交えて説明できる。
・伝えることがポイント(箇条書き)で整理されている。
・詳しく伝えすぎて相手を混乱させないように、伝える情報を取捨選択している。
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