「睡眠不足」は超シンプルな方法で予防できる スケジュールを睡眠最優先で組み立てよう
三島氏がすすめる方法が「1日を0時から数える」という心がけをもつことだ。
通常、私たちは「朝、起きた時間」から1日を数える。つまり1日は覚醒にはじまり、睡眠に終わると、当たり前のように考えている。
しかし、そのように考えていると「起きてから、あれをして、これをして……」などと仕事と余暇の優先順位が高くなり、反比例的に、睡眠の優先順位が最後になってしまう。その発想を逆転させて、睡眠に一番の重きを置くために「1日を、睡眠からはじまるようにして組み立てよう」というわけである。
「1日24時間から、まず睡眠時間、そして仕事の時間、通勤時間と引いていって、余った時間を余暇として過ごせばいい。『寝る時間がない』と言いながら、実際には睡眠を後回しにして無駄なことをしている場合も多いはず。そこは自己責任で生活を見直し、6〜7時間を目安に、十分な睡眠時間を確保してほしいと思います」
中長期のリスクにまでは、なかなか頭が回らないものだが、将来の健康のために、「1日はまず睡眠からはじまる」という事実を、くれぐれも心にとめておこう。
"ショートスリーパー"は病気リスクが高まる
世の中には、1日の睡眠時間3〜4時間という、いわゆる「ショートスリーパー」もごくまれに存在する。また、睡眠は最初の90分が特に重要で、90分ワンセットで考えることが大切であると主張する人もいる。
とはいえ、仮に睡眠3〜4時間という生活を続ければ、大半のケースで脳と体の病気リスクは確実に高まるという。
「『短時間睡眠法』は、要するに、短時間で深く眠ればいいという考え方です。しかし、これには過去50年間、世界中の研究者がトライして、実は一つとして成功例がありません。世間では声高に短時間睡眠法を提唱している人もいますが、科学的根拠に乏しいため、それを提唱する医者はメディアでは大騒ぎしても、学会では一言も発言しない。それが実情です」
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