「オフィスロボ」は人口が減る日本の必需品だ RPAホールディングスが進めていること

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

高橋:環境が激変し、約4割の案件がストップしてしまいました。国内企業に的を絞ったビジネスプロデュースという“1本足打法”だったわけですから、ダメージは大きかったですね。

当然、軸足を変えざるをえませんでした。そこで、業態転換を図って、2つの方向に可能性を見出しました。1つはアジア進出で、当時は中国のGDP成長が目覚ましかったことから、僕は2010年に家族を連れて上海に乗り込みました。もう1つは、新たな事業の開発です。コンサルティングだけではノックアウト寸前まで追い込まれたので、しっかりとした自分たち独自の事業を構築しようと考えたわけです。そして、ここで立ち上げたものこそ、今の子会社が手掛けている3事業です。

「BizRobo!」の提供をスタート

小林:そのうちの1つが2008年に設立したビズロボ事業部ですね。

高橋:そうです。僕たちはコンサルティングだけにとどまらず、個々のクライアントの要望に応えてロボット(ソフトウェアロボット)によるアウトソーシングも細々と対応していました。それを本格的に事業化して「BizRobo!」の提供をスタートさせたのです。「FA(ファクトリーオートメーション)のように、ビジネスマン・ロボットがホワイトカラーの代わりを務める時代が来るよね」と当社取締役の大角暢之が言い出して事業化に踏み切ったわけですが、あまりにもコンセプトが時代を先取りしすぎていたせいか、5年程度はまったく鳴かず飛ばずの状況でした。

(図:RPAホールディングス「成長可能性に関する説明資料(2/2)」より)

小林:時代を先取りした考えだっただけに、やはり最初のうちは営業活動で苦労されたのではないかとお察しします。大きな転機となったのは、日本生命が導入を決めたことでしょうか?

高橋:日本生命様が最初のお客様となったわけではありませんが、最初に獲得した大型案件であることは確かですね。社内で慎重に検討を進められた様子で、最終決定が下されるまでに3年ぐらいの歳月がかかりました。

小林:RPAに対するニーズが顕在化してきたと実感したのは、いったいいつ頃からなのですか?

次ページようやく事業化のメドが立つ
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事