「丸山ゴンザレス」40歳の豪放磊落なる生き方 その取材力はかくも厳しい環境で鍛えられた

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「旅行のたびに利益が出せたり、赤字になったりと安定はしていないですが、なんとかやっていけました。

一度分厚い辞典の編集をすることになって、その本にかかずらううちに廃業寸前までおカネがなくなっちゃったことがありましたけど、それ以外はまずまず順調でしたね」

フリーランスになってからは、編集者と作家、どちらもできるのが強い武器になった。特にフリーランスの編集者で、ビジネス書から国際関係、サブカルまでカバーして本を作れる人は少なかったので重宝がられた。

現在も編集者として本を作っている

忙しくなった現在でも、編集者として年間2~3冊の本を作っている。

「“便利屋”としては使い勝手が良かったと思います。たいていの仕事はこなすことができましたし。

フリーランスになってからのほうが稼いでいるのですが、でもやっぱり安定感はないですね。ただあのまま出版社で働き続けたら、管理職に回されたはずです。そうしたら多分、面白くなくなって結局辞めてたんじゃないかな?と思います」

会社で働いている時はメディアに顔を出すことは避けていたが、退社後は積極的に登場した。

Podcast Radioで『海外ブラックロード』という番組を旅行ジャーナリストの嵐よういちさんと初めた。人気番組になり現在も配信を続け今年で第500回を迎えた。

テレビ番組にも要請が来れば出演した。

「依頼がくるのは裏社会のネタを話す番組ばっかりで、海外取材のことは取り扱われることはありませんでしたね。スタッフの人に話しても「海外ネタはウケがよくない」って言われるだけでした」

そんな中、TBSから連絡が来た。

「専門家が海外に行く番組を作りたいんですけど、協力してくれませんか?」

と言われた。

「処女作である『アジア「罰当たり」旅行』を読んでいてくれたり、『海外ブラックロード』を聞いていると言われて、それならば大丈夫かな?と協力することにしました。ただ、特に力を入れてたわけではなかったんです。普通の深夜番組に出演する気持ちでした」

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