「丸山ゴンザレス」40歳の豪放磊落なる生き方 その取材力はかくも厳しい環境で鍛えられた

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少しだけ就職活動をしたが手応えはなく、新卒の正社員として就職するのは諦めた。当時住んでいたアパートからすぐ近くにあった、雑居ビルに入っている出版&広告会社の面接を受けた。

就職先はブラック企業

「古美術の冊子を作っているらしかったので、自分でもできるかなと思ったんですが、この会社がひどいブラック企業でした」

会社に入るといきなり顧客リストを渡されて飛び込みで広告掲載の営業を取ってくるよう言われた。右も左もわからないアルバイトの最初の仕事としては、かなり難しい仕事だ。

「それでも頑張って何とか何件か契約をとってきたんです。でもそれが逆に上司には気に食わなかったみたいでした。無理難題を与えて、失敗したところを潰して、精神的にマウンティングしようと思ってたみたいなんです。人間関係を良好にするには牛丼を1杯おごればいいと本気で思ってる浅はかな人でした」

上司との仲はドンドン悪くなっていった。会社の経営状態もあまり良くなかった。

メキシコにて(写真提供:丸山ゴンザレスさん)

営業の仕事で発生した経費は「今、おカネがないから」という理由で払われなかった。借金取りが会社に乗り込んできて「社長はいるか!!」と怒鳴りちらすこともあった。社長は、裏口からスタコラと逃げていった。

そんな経営状態だが、上司は会社からおカネをちょろまかしていたようだった。それに気がついたことを察知した上司から

「そろそろ裏の仕事をするか? 簡単に儲かるぞ?」

とふられたのだが、断った。

「上司になびかなかったのに腹が立ったのか、ミスを全部俺にかぶせてくるようになりました。最終的には『お前彼女いる? いるなら抱かせろよ』と本当に最悪のことを言ってきたので『次、何か言ったらぶん殴るぞ!!』と言って翌日辞表を出しました」

後先考えず無職になってしまったので、仕方がなくアルバイトで生計を立てることになった。学生時代アルバイトしていた日雇いの会社に電話をして仕事を回してもらったが、それだけでは生活はできず、アンダーグラウンドなアルバイトにも手を出した。

「歌舞伎町に住んでいる、自称出版社の社長宅を掃除して話し相手になると1万円もらえる仕事、コインロッカーに入っている中に何が入っているかわからないアタッシェケースを大阪に運ぶ仕事、警察の知り合いから送られてきた警察限定グッズとか払い下げられた物品をヤフーオークションで売る仕事……などなど変なアルバイトをたくさんしましたね」

考古学の知識を生かして、骨董品のレプリカを制作して販売もしたが、それほどおカネにはならなかった。

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