国民民主党、「議員を4割も失った新党」の悲劇

政党としての方向性が固めきれていない

その一方で、6割しか参加しなかった新党結成を喜ぶ意見もある。元衆議院議員で現在は兵庫県議を務める向山好一氏はもともと新党歓迎派だった。

「左の勢力を切って、右にウイングを伸ばす。切り捨てた左は立憲民主党に任せるべきだ。そして立憲民主党と一緒の党になるのではなく、連立を組めばいい。連立なら多少の考えが違っていてもいい。自民党と公明党も考えは違う。目指すは自公のような連立だ」(向山氏)

玉木共同代表もこれとほぼ同じ意見だろう。玉木氏は筆者に以前、「自民党の中で占めた宏池会のポジションを目指したい。我々が正統な宏池会の後継者だ」と語ったことがある。とすれば、目指すところは中道保守勢力だ。

一方、左にも“未練”を残すのが、大塚共同代表だろう。大塚氏は5月5日のネット番組で、共産党に「多少気を遣っていただかなくては、政権交代は起きない」としつつ、「私たちは自衛隊を合憲と考えているが、そこだけでも一致すればかなり状況は変わってくると思う」と、ある意味で秋波を送っている。

成り行きを見守る議員たちも多い

国民民主党は、「政権交代」を叫び、野党結集の中心になろうとするものの、まだ政党としての方向性が固めきれていないといえる。それゆえか、馬淵澄夫前衆議院議員を中心に落選中の希望の党の前衆議院議員で結成された「一丸の会」の多くのメンバーは、成り行きを冷静に見守る様子だ。メンバーのひとりである前職がこう述べた。

「国民民主党にまだ乗れるかどうかわからない。会としてまとまって行動するという話は聞いていない」

そもそも国民民主党の結党が早急すぎたという意見もある。ある関係者は「連合に対する気遣いで、メーデーまでに決着をつけようと急いだために仲間を説得できず、結局4割も逃がしてしまった」と話している。

とてもではないが、順風満帆なスタートを切ったとは言えないだろう。それどころか、初日から暴風雨が吹き荒れたようにもみえる。これからは政界の嵐にただ翻弄されるだけなのだろうか。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。